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【テストでうっかりミスが多い方必見】原因と対策方法を解説します

「今回のテストは自信あり!」と思っていたのに、うっかりミスのせいで思ったより点数が低かった……。そんながっかりを繰り返していませんか?

多いときには、うっかりミスで10点以上失うこともありますよね。こんなに点数に差が出るものを、「ミスだからしかたない」で片付けるわけにはいきません。

確かにミスをゼロにすることは不可能です。それでも、減らすことならできます。今回は、うっかりミスの原因やパターンを分析し、ミスを減らすテクニックを伝授します。

テストでのうっかりミスが多い人は必見です!

うっかりミスはどうして起きるの?

テストの解答を消す生徒 うっかりミスは、「ケアレスミス」とも呼ばれます。「ケアレス(careless)」は不注意なを意味する形容詞ですね。つまり、うっかりミスは理解不足から起こるものではなく、注意不足が原因で起こります。

では、なぜ大切なテスト本番にもかかわらず注意力が不足するのでしょう? うっかりミスが多い人は、テストに真剣になっていないのでしょうか? いいえ、そんなことはありません。

どんなに真剣にテストを受けていても、ちょっとしたすきに不注意が忍び寄ります。その原因の中でも特に多いものをご紹介します。

時間がなくてあせっているから

おそらく、うっかりミスの原因の多くは「あせり」でしょう。

テスト中は時間内に全ての問題を解かなくてはならないため、どうしてもあせりやすくなります。そして、あせりは確認不足やミスにつながります。

普段の勉強中はあまりミスをしないのに、テストだとうっかりミスが増えるという人は、このタイプであることが多いのです。

自分は大丈夫だと思い込んでいるから

自信を持つのはいいことですが、「自分は絶対に大丈夫」という思い込みは、うっかりミスのもとになります。

問題を完璧に解けたと自信満々のときは、見直しなどが甘くなりがちです。うっかりミスがあっても、見直しをしないと気づけませんよね。

ミスをしない人間はいません。自分がミスをしているかも、という可能性に思い至らない人は、うっかりミスを修正するチャンスを逃してしまいます。

集中できていないから

どんなに真剣でも、集中力が切れた状態では、注意不足を防げません。

テストに集中しきれない原因はさまざまです。体調が悪かったり、心配ごとや不安があったりすると、どうしても気が散りやすくなります。問題がむずかしくて頭が真っ白になってしまう人もいるでしょう。

このほか、まわりの人が立てる物音が気になる、ペンの使いごこちが悪くてイライラするなど、集中の邪魔をする悪魔はあちこちに潜んでいます。

頭の中だけですべてを済ませようとしているから

問題を頭の中だけで解こうとする人も、うっかりミスが多い傾向にあります。

テスト本番では、あせりや緊張、プレッシャーを感じやすいもの。普段の勉強の環境とは違います。頭の中で考えをまとめようとしても、普段どおりにできるとは限りません。

考えた経緯が残されていないと、どこかで間違えたことにも気づきにくくなります。メモを取らない、途中式や図表を書かない人は要注意です。

うっかりミスにはどんなパターンがある?

続いて、うっかりミスの中でも代表的なパターンを3つ、ご紹介します。

自分のうっかりミスはどのパターンが多いのかを、ここでチェックしておいてください。ミスを減らすには、ミスの傾向を理解することが大切です。

問題を読み間違える

文章問題で指定されたことと、別のことをしてしまうパターンです。

例えば、「漢字の読みをカタカナで答えよ」と書かれているのにひらがなで書いてしまったり、「あてはまらないものを答えよ」という問題なのに「あてはまるもの」を答えてしまったり。

問題文を最後まで読まなかったり、流し読みしたりすることで起こります。時間がなくてあせっているときや、「この問題は簡単!」と思って油断したときに多いミスです。

単純な計算ミスや式の書き間違え

計算ミスや式の書き間違えは、数学のうっかりミスの代表ですね。特にうっかりが多いのが、符号の変換です。移項したときに符号を変え忘れる、マイナス同士のかけ算でプラスにし忘れるなどがよく見られます。

これ以外にも、分数を約分し忘れる、四捨五入する桁を間違える、式を書き写すときに書き間違えるなど、ミスの元となりそうな箇所がたくさん。単純な計算問題でも気が抜けません。

答えの書き間違え

おそらくうっかりミスの中でも最も悔しいのが、この「答えの書き間違え」ではないでしょうか。

答えは合っているのに解答欄を間違えてしまった、単位をつけ忘れてしまった、漢字のハネなどを忘れてバツにされてしまった、などが当てはまります。

最後にちょっとでも見直しをしていたら気づけたはずのミス。もったいないにもほどがあります。

うっかりミスをなくすための対策は?

テストで100点をとる生徒 ここからは、うっかりミスをなくしたり、減らすためのテクニックをお伝えします。

うっかりミスは、ただ「気をつける」だけでは減らせません。ミスの原因と特徴を理解して、ひとつひとつ対策していきましょう。

とはいえ、最初のうちはなかなか慣れず、問題を解くのに時間がかかってしまうかもしれません。テスト本番で初めて実践するのでは、あまり効果は得られない可能性があります。

これらのテクニックは、日頃の勉強にも取り入れて、少しずつ慣れていくのが大切。「やるのが当たり前」になってしまえば、その頃にはうっかりミスが減っているはずですよ。

ミスを自覚し傾向をつかむ

まずは「自分はうっかりミスが多い」ということを自覚しましょう。自分はミスをしないと思い込んだままでは、うっかりミスに気づけません。

そして、自分のミスのパターンを理解することも大切。上でご紹介した3パターンの中で、自分がどれに当てはまるのかを考えてください。傾向がわかれば、対策がとれるようになります。

問題文はかならず最後まで読んでマークする

問題文の読み違えが多い人は、問題を読むときに工夫が必要。具体的には、問題文の重要なポイントに線を引いたり、丸をつけたりするのがおすすめです。

例えば「〇〇にあてはまるものを次の選択肢から3つ選び、番号に丸をつけなさい」という問題の場合、回答の内容「あてはまるもの」、解答の数「3つ」、解答の方法「丸をつけ」の部分に線を引くなどすると、大切な部分がわかりやすくなります。

もちろん、問題文を最後まで読むのは基本中の基本。決して読み飛ばさず、頭の中で音読するように、じっくり最後まで読むクセをつけましょう。

図や表を書く

頭の中だけで問題を考えようとすると、混乱してしまいます。長い文章題や複雑な問題を解くときは、問題用紙に図や表を書いてしまいましょう。

目に見える形でイメージを描くと、問題の内容が理解しやすくなると同時に、ミスや勘違いがあったときに気づきやすくなるというメリットがあります。

見えないものは、気づきにくいもの。とにかく目に見える形にするというのが、うっかりミス防止には効果的ですよ。

途中式や答えはていねいに書く

テストのとき、途中式を書かなかったり、走り書きですませたりしていませんか? 先ほど述べたとおり、考える経過を目に見える形で書き残しておくと、ミスなどに気づきやすくなるものです。

途中式はかならず書き残すこと。そして、ある程度ていねいに書くのがポイント。式を雑に書いたせいで、数字や符号を読み間違えて、結果答えを間違えてしまうというケースも珍しくないのです。

もちろん、回答を書くときもていねいに。誰が見ても読める文字で書きましょう。

最後にきちんと見直しをする

全部の問題が解けたら、最後に必ず見直しましょう。解答欄がずれていませんか? 単位のつけ忘れはないですか? 名前の書き忘れにも要注意です。

ざっとチェックが終わったら、さらに問題文の読み返しや検算、選択肢のチェックなどができると完璧。ひとつひとつ指さしながら確認しましょう。

ここまで読んで、「見直しの時間なんてないよ!」と思った人はいませんか?そう、見直しするためには、時間に余裕をもって問題を解き終わらなくてはなりませんね。

見直しするためにも、そしてあせってうっかりミスを増やさないためにも、時間の管理は重要です。早めに問題を解き終われるよう、日頃から演習問題などで鍛えておく必要があります。

「時間がない」は全てのミスのもと。ミスをなくすうえで一番大切なのは、実は「時間に余裕をもって問題を解けるように訓練しておくこと」なんですね。

体調は万全に

さて、ここまで頑張ってうっかりミス対策をしても、集中力が切れてしまっては元も子もありません。集中力を自分の意志だけでコントロールするのは、とても難しいですからね。

そんな中、比較的自分で調整しやすいのが「体調」です。上にも書いたとおり、体調が悪いとテストに集中できません。

うっかりミス対策の仕上げとして、テスト前の体調管理にも気をつかいましょう。一夜漬けなどはもってのほか。しっかり寝て、しっかり食べて、万全の体調で挑みたいところです。

テストでうっかりミスを防ぐには|まとめ

うっかりミス・ケアレスミスを完全になくすことはできません。しかし、ポイントを押さえておけば、ミスを減らすことができます。

うっかりミスが多い人には共通のパターンがあります。自分の傾向を自覚して、自分にあった対策を取りましょう。中でも多くの人に共通するうっかりミス対策の基本が「体調管理」と「時間管理」です。

まずは、次の試験では「うっかりミスをゼロにしよう」という心構えで臨みましょう。そのうえで、もしもうっかりミスをしてしまったら、その原因は何だったかを考える。その次の試験では、その原因に対応した対策を心がけましょう。この繰り返しで、うっかりミスは減っていくはずです。