子供が小学校に入学すると毎日のように宿題が出され、親御さんが家庭での学習をチェックしなければならないケースが増えます。
学年が上がるにつれて宿題の量が増えるだけでなく、夏休みや冬休みには大量の課題が出されるケースも少なくありません。
親御さんのなかには子供の宿題を見るのが苦痛な方もいるのではないでしょうか。
本記事では子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす4つの方法について解説します。
良好な親子関係を維持したい方や、子供に家庭学習の習慣を身につけさせたい方は、ぜひ最後までご一読ください。
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間は?

子供の宿題を親が見るのはあたりまえのように思われるかもしれませんが、実際には以下の理由で苦痛に感じるケースも少なくありません。
- すぐに言うことを聞かない
- 何度も同じミスをする
- 集中力が続かない
- 仕事や家事が忙しい
はじめに、親御さんに多く見られる「子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間」について解説します。
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間①すぐに言うことを聞かない
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間の1つが、子供がすぐに言うことを聞かないときです。
「宿題をやりなさい」「机を片付けなさい」
と言っても子供がなかなか言うことを聞かないと、イライラして宿題を見るのが億劫になる傾向にあります。
子供は親のロボットではないと理性では分かっていても、親の言うことを聞かないとつい感情的になってしまいがちです。
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間②何度も同じミスをする
親御さんが何度教えても同じミスを繰り返すのも、子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間の1つではないでしょうか。
大人には簡単に見える問題でも、子供にとっては「どう考えればよいのかわからない」ケースも少なくありません。
特に勉強が得意だった親御さんの場合に「何がわからないのかわからずイライラしてしまう」ケースが多く見られます。
子供が同じミスを繰り返す場合には、どこで躓いているのかをしっかり見極めることが大切です。
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間③集中力が続かない
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間としては、子供の集中力が続かないときも挙げられます。
自分は仕事や家事で忙しくしている合間に時間を作って宿題を見ているのに、子供が集中して勉強しないとイライラしてしまうものです。
集中が続かず宿題がなかなか終わらないと、子供だけでなく親御さんも自由にできる時間が少なくなります。
宿題が終わらず子供を叱責すると、子供が勉強嫌いになる可能性もあるため、叱ることもできず余計にイライラが募りやすくなります。
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間④仕事や家事が忙しい
親御さん自身の仕事や家事が忙しいときも、子供の宿題を見るのが苦痛に感じる瞬間の1つです。
子供が宿題に取り組む時間は学年が上がるにつれて長くなる傾向にあります。
自分の仕事や家事が終わらないのに子供の宿題を見なければならないと、ついイライラしてしまいがちです。
イライラして子供を叱ってしまい、後から子供の寝顔を見て後悔する親御さんも多いのではないでしょうか。
子供の宿題を見ないと生じるデメリット

子供の宿題を親御さんが見られないと、次のような問題点が生じる可能性があることを知っておくことが大切です。
- 学力が低下する
- 親の言うことを聞かなくなる
- 嘘をつくようになる
ここでは、子供の宿題を見ないと生じ得る3つのデメリットについて解説します。
子供の宿題を見ないと生じるデメリット①学力が低下する
親御さんが宿題を見られない場合に生じ得るデメリットの1つが、子供の学力が低下する恐れがある点です。
宿題には毎日の授業で習った内容を復習し、記憶に定着させる大切な目的があります。
親御さんが宿題を見る習慣がないと、子供が学習したことを理解できているのか判断できません。
子供のなかには親御さんがチェックしないと、宿題をせずに登校してしまう生徒もいるでしょう。
そのような状態が続くと、結果として学力低下のデメリットが生じやすくなります。
子供の宿題を見ないと生じるデメリット②親の言うことを聞かなくなる
親御さんが宿題を見るのは監視のためではなく、親子のコミュニケーションの側面もあります。
毎日の宿題をチェックすることも、大切なコミュニケーションの一環と言えるでしょう。
しかし、宿題を見るのが苦痛で放置していると、いざ親が宿題するように指導した際に言うことを聞かなくなる可能性があります。
言うことを聞かない事態に腹を立てて叱るなどするうちに、次第に親子の関係にも問題が生じやすくなります。
子供の宿題を見ないと生じるデメリット③嘘をつくようになる
親御さんが宿題を見られない場合に生じ得るデメリットとしては、子供が嘘をつくようになるリスクが挙げられます。
宿題をチェックする習慣がなければ、「宿題をやった」と子供が嘘をついていても見抜くことができません。
後になって嘘が発覚した場合、親子の間の信頼関係に重要な瑕疵が生じる恐れがあります。
子供を嘘つきにしないためにも、毎日の宿題を可能な範囲で見ることが大切です。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動
子供の宿題を見るのが苦痛に感じるのは珍しいことではなく、多くの親御さんが多かれ少なかれ持つ悩みの1つです。
しかし、そんなときでも以下の行動は避けるようにしてください。
- やるべきことのリスト化
- 宿題の確認の声かけ
- 宿題の徹底サポート
- 宿題代行サービスの利用
ここでは、子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動を4つ紹介します。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動①やるべきことのリスト化
子供がやるべきことをピックアップし、優先順位をつけてリスト化する。
一見すると正しい行動のように思われがちですが、多くの項目を見た子供の多くが「こんなにやることがたくさんあるのか」とやる気を失う傾向にあります。
やる気がない状態で宿題をしても知識が定着しにくいうえ、全ての項目を終えられないと「自分はダメな人間だ」と罪悪感や劣等感を抱きかねません。
やるべきことのリスト化は大人が仕事をするうえでは有効ですが、子供にとっては逆効果になるケースが多いと知っておきましょう。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動②宿題の確認の声かけ
子供に対して「宿題やったの?」と声をかける親御さんは多いのではないでしょうか。
実はこの声の掛け方は、子供の自己肯定感を損なう可能性があるため注意が必要です。
宿題をやったか確認されると、子供が親から信頼されていないと感じる可能性があるためです。
また、宿題をやろうと思ったタイミングで声をかけられると「今やろうと思ったのに…」と子供のやる気を損ねがちです。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動③宿題の徹底サポート
子供の宿題を見るのが苦痛であっても、責任感や義務感からしっかり子供に寄り添ってサポートする親御さんもいるでしょう。
その際に子供の宿題を徹底的にサポートすることは避けましょう。
親御さんが子供の宿題を徹底サポートすると、子供が親に依存して自分で考えようとしなくなるリスクがあります。
ある社会学者の研究によると、親が子供の宿題を徹底サポートすると、学年が上がるにつれ成績が下がるといった報告もあります。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動④宿題代行サービスの利用
現代は宿題だけでなくレポートや読書感想文、絵日記、自由研究などさまざまな代行サービスがあります。
「宿題が終わらなくて内申が下がるのを避けたい」「塾の課題が多くて学校の宿題にまで手が回らない」
そのような理由で宿題代行サービスの利用を検討する親御さんもいるかもしれません。
しかし、宿題は学校で学んだことを記憶に定着させる目的で出されています。
また、いったん代行サービスで楽を覚えてしまうと、子供が自分で問題を解決する能力を削いでしまう可能性があります。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法

子供の宿題を見るのが苦痛に感じる親御さんは、次のような方法でストレス軽減を図るのがおすすめです。
- 子供に学習計画を立てさせる
- 学習環境を整える
- 声掛けを工夫する
- 呼ばれたら手伝う
- 自分で見なくてよい手段を探る
それぞれについて詳しく解説します。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法①子供に学習計画を立てさせる
子供の宿題を見るのが苦痛に感じる親御さんは、学習計画を子供自身に立てさせてみましょう。
親御さんが「宿題をやりなさい」と言うと反発する子供でも、自分で計画を立てれば積極的に取り組もうとするものです。
宿題に限らず「学びの場」では子供のやる気が成果を大きく左右します。
親御さんが介入したくなるのは無理もありませんが、なるべく子供主導で学習計画を立てるのがおすすめです。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法②学習環境を整える
子供がなかなか宿題をしないとお困りの親御さんは、学習環境を整えることから始めましょう。
宿題をする部屋にゲームや漫画、スマホなどがあると、子供の集中力が妨げられるのも仕方ありません。
子供によって勉強が捗る空間は異なるため、正確に応じて学習環境を整えるのがおすすめです。
一人で静かに勉強する方が集中できる子供であれば、学習のための個室を用意する方法があります。
静かな環境だとかえって集中できない子供であれば、リビングを学習に適した環境にするとよいでしょう。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法③声掛けを工夫する
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動の1つが、「宿題をやったの?」という声かけです。
宿題をやったか確認する行為の裏には「宿題をやっていないのではないか」との心理が潜んでいます。
子供は親の言動に対して敏感なため、「宿題をやったか聞かれる=親に信頼されていない」と感じるものです。
そこで、宿題をやったか聞くのではなく「宿題は終わった?」と聞くようにしてみましょう。
宿題が終わったか聞く場合、すでに宿題に着手していることが前提となるためです。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法④呼ばれたら手伝う
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのNG行動としては、宿題を徹底サポートすることも挙げられていました。
宿題の徹底サポートは子供の考える力を損ねるうえ、親御さんにとっても大きな負担がかかります。
そこで、子供がわからないとヘルプを出したときだけ、考えるヒントを与えるようにしましょう。
答えを教えるのではなく考えるヒントを与えると、子供が自分で考える力を育むサポートができます。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす方法⑤自分で見なくてよい手段を採る
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんは、自分で見なくてもよい手段を探す方法もあります。
簡単な方法としては家庭教師の先生に宿題を見てもらう方法があります。
小学校の低学年であれば学童に通わせ、同じ年代の子供と一緒に宿題に取り組ませる方法もあるでしょう。
小学校高学年の生徒であれば、トライライトスクールや子どもの家などを利用する方法もあります。
子供の宿題を見るのが苦痛な親御さんのストレスを減らす5つの方法|まとめ
子どもの宿題を親御さんが見るのはあたりまえのように思われがちですが、さまざまな事情から苦痛に感じる方は少なくありません。
学びの場においては、子供のやる気が成果を大きく左右するため、親が宿題を強制するのではなく、自発的に取り組める環境を整えることが大切です。
子どもに学習計画を立てさせて環境を整えると、自発的に宿題に取り組む習慣が身に付きやすくなります。
どうしても自分で宿題を見られない方は、家庭教師や学童、トライライトスクールなどを利用するとよいでしょう。