中学・高校受験は空気が乾燥した寒い時期に行われるため、受験勉強中に風邪をひくお子さまも少なくありません。
受験日が迫っているのに風邪をひくと焦ってしまいますが、体調が悪いときでも無理に起きて勉強した方がよいのでしょうか。
本記事では受験勉強中に風邪をひいた際の対処法や、体調が悪いときにできる勉強法、および健康を維持する方法について解説します。
受験を控えている生徒の方や、受験生がいるご家庭の方は参考にしてください。
風邪をひいても勉強した方がいい?

風邪は医学的に「かぜ症候群」と呼ばれており、全体の9割がウイルス感染により発症します。
現在のところウイルスを死滅できる治療薬はないため、**風邪薬や処方薬で症状を押さえながら回復を待つのが一般的です。
しかし、定期テストや受験の前に風邪をひいた場合、「勉強しなければ」と焦る方もいるのではないでしょうか。
始めに、風邪をひいても勉強した方がいいのか解説します。
基本的には身体の回復を優先すべき
風邪をひいてつらいときには無理をせず、身体の回復を優先するのが基本です。
くしゃみや鼻水が止まらない状態では集中力が低下し、発熱していれば頭がうまく働かないため、勉強効率が著しく低下します。
自分では大丈夫と思っていても、勉強を始めると身が入らないこともあるでしょう。
そのようなときは思い切って休養し、身体の回復に努めましょう。
定期テストはなるべく受けた方がよい
風邪をひいて勉強に身が入らなくても、可能であれば定期テストは受けた方がよいでしょう。
定期テストを受けた方がよい理由は、内申点に直結するためです。
学校によっては翌日以降に追試が受けられるケースもありますが、評価に差が生じる(100点を取っても80点扱いになるなど)可能性があります。
推薦入試を検討している方は合否に影響するため、テストの前日までしっかりと休養して体調を整えましょう。
体調が悪くても入試は受けた方がよい
入試の前に風邪をひいた場合も、試験を受けた方がよいでしょう。
体調が悪いと普段の実力を十分に発揮できませんが、そもそも試験を受けなければここまで頑張ってきた努力が水の泡になってしまいます。
入試の前に風邪をひいたら無理をして勉強するのではなく、まずは体調の回復に努めましょう。
灘高校の伝説の教師である橋本武先生が言ったように、すぐ役立つものはすぐ役立たなくなります。
一夜漬けではなく普段からしっかり勉強しておけば、試験前に体調不良になっても焦る必要はありません。
風邪をひいたときにおすすめの勉強法

風邪をひいて集中力が低下しているときは、次のような勉強法がおすすめです。
- 英語のリスニング
- 一問一答
- オンライン学習
英語の読解問題や算数・数学の計算問題は、長時間の集中を要するため避けましょう。
風邪をひいたときにおすすめの勉強法①英語のリスニング
風邪をひいて座って勉強するのがつらい際には、英語のリスニングがおすすめです。
リスニングにも集中力が必要なのは間違いありませんが、英語に耳を鳴らす程度の目的であれば効果が期待できます。
可能であれば起きている間に覚えたいフレーズや単語を学習しておき、寝ている間にリスニングで聞き流すとより効果的です。
記憶が定着するのはノンレム睡眠の間と言われているため、布団に入ったらすぐにリスニングを始めるとよいでしょう。
風邪をひいたときにおすすめの勉強法②一問一答
風邪をひいているときは集中力が低下するため、暗記系の勉強は向いていないとされます。
ただし、一問一答形式の問題は例外です。
英単語や数学の公式など、一度覚えたことを再確認する場合は、新たなことを学ぶほど集中力が必要ありません。
一問一答形式の学習には小型の参考書など手軽に利用できるものを活用してみましょう。
風邪をひいたときにおすすめの勉強法③オンライン学習
風邪をひいて外出を避けたい方には、オンライン学習がおすすめです。
オンライン学習なら公共の交通機関を利用したり、人ごみに揉まれたりする恐れがありません。
また、リアルタイムで講義を受けられるだけでなく、録画された授業を好きなタイミングで勉強することも可能です。
体調不良で塾に通えない間は、オンライン学習で埋め合わせる方法もあります。
風邪で勉強できない時に意識したい4つのこと

風邪で勉強できないときには以下の4点を意識しましょう。
- 質の良い睡眠を十分にとる
- 栄養バランスの取れた食事をとる
- 身体を冷やさない
- 風邪は身体からのサインと受け止める
風邪で勉強できない時に意識したいこと①質の良い睡眠を十分にとる
風邪で勉強できないときは、身体の回復を最優先する必要があります。
身体を回復させる方法はさまざまですが、睡眠に勝る休養はありません。
十分な睡眠時間を確保することはもちろん、質の高い睡眠を心がけるのもポイントの1つです。
寝る直前までスマホの明るい画面を見ていると、脳が興奮して睡眠の質を低下させるため注意しましょう。
早寝早起きを心がけ、起床時間から15時間程度が過ぎたら部屋の照明を落とし、自然な眠気が訪れるようにしましょう。
風邪で勉強できない時に意識したいこと②栄養バランスの取れた食事をとる
風邪を引いた際には睡眠だけでなく、栄養バランスの取れた食事も必要です。
風邪は免疫力が低下した結果として発症するケースが多いため、免疫力を高めるような食事を意識しましょう。
免疫細胞のおよそ7割は腸に集まっているため、腸内環境を良好に保つ食品を積極的に摂取するのがおすすめです。
腸内環境を良好に保つためには乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維を積極的に摂取しましょう。
また、免疫細胞を活性化させるためにタンパク質やビタミン群、ミネラルの摂取も欠かさないようにしてください。
風邪で勉強できない時に意識したいこと③身体を冷やさない
冷えは万病のもとと言われるように、身体が冷えた状態が続くとさまざまな不調が出やすくなります。
特に風邪を引いた際には身体を冷やさず、暖かくした上で休養することが大切です。
身体を効果的に温めるためには首や手首、足首など外気の影響を受けやすい箇所を重点的に保温するとよいでしょう。
また、根菜やショウガ、ニンニク、ココア、カボチャなど身体を内側から温める食品を摂取するのもおすすめです。
風邪で勉強できない時に意識したいこと④風邪は身体からのサインと受け止める
風邪をひいても無理に勉強をしようとする方がいますが、体調不良のときの勉強は身が入らないだけでなく、症状の悪化を招く恐れがあります。
風邪をひいたら身体から「休むように」サインが出ていると受け止め、しっかり回復してから勉強を再開しましょう。
休養している間に遅れた分を取り戻すとの意識があれば、普段より集中して勉強に取り組めるでしょう。
風邪による諸症状は身体が頑張って不調を治そうとしている証拠なので、無理をして回復を遅らせないようにしてください。
風邪を予防する方法

いったん風邪をひくと勉強に集中できなくなる時間が増えるため、普段から以下4つの方法で予防するのがおすすめです。
- 手洗い・うがい
- 外出時のマスク着用
- 適度な運動
- 極端な厚着・薄着を避ける
風邪を予防する方法①手洗い・うがい
風邪を予防するためには、普段から手洗い・うがいの習慣を身につけておくのが効果的です。
ウイルスや細菌の多くは、のどや消化器官の粘膜、眼・鼻の粘膜から侵入します。
外から帰ってきた際に手洗いをすれば、手に付着したウイルスや細菌が粘膜に付着するのを予防できます。
また、うがいはのどの粘膜に付着したウイルスや細菌を体外に排出する際に効果的です。
風邪をひいてから手洗い・うがいを始めるのではなく、普段から習慣化しておくようにしましょう。
風邪を予防する方法②外出時のマスク着用
風邪を予防するためには、外出時にマスクを着用するのがおすすめです。
電車通学をしていると満員電車で無数の雑菌にさらされるため、マスクでブロックするようにしましょう。
また、自分が風邪を引いた際には、他者にうつさないようマスクを着用するのがマナーです。
家族がインフルエンザにかかった場合は、感染しないように家のなかでもマスクをしてください。
風邪を予防する方法③適度な運動
風邪を予防するためには、身体の免疫機能がしっかり働く状態を保たなければなりません。
適度な運動は血行を促進し、身体のすみずみにまで血液を送り届ける効果が期待できます。
免疫を司る白血球も血液によって運ばれるため、普段から血行を良くしておけば風邪のリスクを下げる結果につながります。
また、適度に身体を動かすと心地よい疲労により、睡眠の質を高める効果も得られます。
風邪を予防する方法④極端な厚着・薄着を避ける
寒くなると厚着をする方も多いですが、過度の厚着は体温調節能力を低下させ、免疫力を弱める恐れがあります。
外気温の変化に皮膚や粘膜が対応できるよう、寒さを感じないほどの厚着は避けるようにしましょう。
冬場は外気温と室温の差が大きいため、すぐに脱ぎ着できる服装がおすすめです。
ただし、風邪の引きはじめは薄着を避け、身体を冷やさないようにしてください。
オンライン学習なら感染リスクも下げられる!

受験シーズンの風邪を避けたい方には、学研オンエアでのオンライン学習がおすすめです。
空気が乾燥して気温が低くなる冬はウイルスに感染する可能性が高くなりますが、オンライン学習なら感染リスクを下げられます。
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風邪をひいても勉強するべき?|まとめ
定期テストや受験が近くなって風邪を引いた際には、原則として身体の回復を優先してください。
ただし、試験直前になって風邪をひいたら、少し無理をしてでも定期テストや入試を受けるのがおすすめです。
いったん風邪をひくと勉強できない時間が増えるため、普段から良質な睡眠や栄養バランスの取れた食事を心がけ、風邪の予防に努めましょう。
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