中学受験では、筆記試験のほかに面接がある中学校もありますが、その場合、「子供」と「保護者」それぞれに質問を行うことがあります。
今回は、中学入試の面接で頻度が高い質問を子供と保護者に分けて紹介していきます。
面接時にはマナーや服装も見られるため、面接時のマナーについても合わせて解説していきます。
面接でよく聞かれる質疑応答「子供編」
入試では、当然受験生である子供が主役。 まずは子供に対して聞かれる頻度が高い質問を1つずつご紹介します。
こういった質問が聞かれる理由や、面接官が子供に対して求めていることについても触れていきます。
子供に対してよく聞かれる質疑応答①|志望動機について
受験生である子供に対してよく問われる質問として、一番多いのが「志望動機」です。
ほぼ確実に質問されるので、しっかりと答えられるように対策をしておく必要があります。
この質問に対してのポイントは2つ。**「自分がやりたいこと」「それができる環境がこの学校には整っていること」**をしっかり述べることです。「学校に強い関心」を持っていて、「この学校が自分に合っていること」をしっかり伝えましょう。
子供に対してよく聞かれる質疑応答②|長所と短所について
自分の「長所」と「短所」についてもよく聞かれます。
良い回答例としては、長所も短所もエピソードを交えて話すとよいでしょう。 ただ単に「長所はピアノが得意な所です」「短所は忘れっぽい所です」と答えるのではなく以下のように答えてみましょう。
【長所の場合】 「私の長所はピアノが得意なところです。これまでのピアノコンクールで多くの賞をもらってきました」
【短所の場合】 「私の短所は忘れっぽいところです。しかし、忘れないようにやるべきことをノートにメモをして思い出せるように工夫をしています」
【長所の場合】 「私の長所はピアノが上手な所です。これまでのピアノコンクールで多くの賞をもらってきました」
また、長所については、なぜそういったことが伸びたのか、短所についてはそれを改善するためにどんなことをしているかについて具体的なエピソードを交えると好印象です。
子供に対してよく聞かれる質疑応答③|入学後にどうしたいかや目標について
中学入試の面接では「入学後に何をしたいか」について聞かれることがあります。
この場合、入学後に挑戦したいことと合わせて「将来どうなっていたいか」について具体的に答えられるようにしましょう。
例えば、 「将来野球選手になるために強豪である野球部に入って活躍したい」 「弁護士になるために、勉強を頑張って司法試験に大勢合格者を出している大学への進学を目指したい」 などの具体的な目標と合わせて明確に伝えることで、向上心があるという印象を持ってもらえます。
受験する学校で何を学ぶことができるかという点をしっかりと把握して回答することが重要です。
子供に対してよく聞かれる質疑応答④|筆記試験について
面接は、筆記試験の後に行われることが多く、面接時に筆記試験について問われることがあります。
「筆記試験はできた?」と聞かれた場合、自信がある場合はその通りに答えて、思ったよりできなかった時やあまり自信がない場合も「全力で頑張りました」や「頑張って取り組みました」といったポジティブな内容で回答するのがよいでしょう。
子供に対してよく聞かれる質疑応答⑤|家族について
家族について問われることがあります。 この場合、まずは家族構成について話します。
5人家族である場合に「5人」と素直に答えるのではなく、「父、母、兄、妹、私の5人家族です」とでしっかり伝え、そのあとに、どんな家族なのかをエピソードを交えて話すようにしましょう。
面接でよく聞かれる質問内容「保護者編」
保護者に対してよく聞かれる質問内容で多いのは「親子の関係性」についてです。子供の答えることと親が答えることが矛盾しないように回答を親子で統一させる必要があります。
保護者に対してよく聞かれる質疑応答①|子供の性格について
「子供の性格」についてはよく聞かれます。
子供の性格をしっかり答えられるかどうかを見ることで、子供に対して「愛情をきちんと持っているか」を面接官は見定めています。
また家族間でどういったコミュニケーションを取っているのかも見ているため、普段感じている子供の性格や行動をしっかり答えることが重要です。
特に「子供が好きなことや嫌がること」で子供の性格を説明して「学校であったことをよく話してくれる」など、家でのコミュニケーションが円滑であることをアピールしましょう。
保護者に対してよく聞かれる質疑応答②|志望動機について
保護者に対しても、学校への「志望動機」を聞かれることが多いです。
例えば「〇〇のような取り組みを行っているため、ぜひ子供に学ばせてあげたいと感じた」など、なぜ子供をこの中学校に通わせたいのかを明確に伝えるようにしましょう。
また、保護者ならではですが「PTA」などの、学校運営に協力的なのかどうかも見ている可能性があるため、可能な範囲で協力する意思を示しておきましょう。
保護者に対してよく聞かれる質疑応答③|子供の将来について
保護者に対して、「子供にどのように成長していって欲しいか」を問われることがあります。
こういった場合は「この学校の教育方針である〇〇を子供に学んでもらい、将来的には〇〇のようになってもらえたら嬉しい」などこの学校に通うことで望んでいる将来像に近づくことができる点をアピールしてみましょう。
注意点としては上述の通り子供と親の話している内容がちぐはぐにならないようにする必要があり、「子供が語る自分の将来の夢」と「親がなってほしい子供の将来」に食い違いがないように子供の意見をしっかり尊重しながら親子でしっかり話しておきましょう。
保護者に対してよく聞かれる質疑応答④|教育方針について
保護者に対して良く聞かれる質問の1つとして、この学校の「教育方針」について聞かれる可能性があります。
学校が掲げている教育方針と、家庭で行っている教育方針に相違点がないように確認する意味合いを持ちます。
家庭の教育方針をしっかり明確化した上で答えるようにしましょう。
中学受験で行う面接でのマナーや服装について
中学受験では、中学校に進学するための必要最低限のマナーや態度なども重視される傾向があります。
もちろん保護者の服装やマナー、言葉遣いも一緒に確認しているため、合格率を高めるためにもぜひ参考にしてください。
中学受験の面接のマナー①|服装について
子供の服装は、今通っている小学校の制服があるならその制服を着用し、ない場合は小学生らしい服装であればベストです。
イメージとしては「清潔感のある服装」で、もし悩まれている場合はデパートなどで相談してみると良いです
例えば、男子ならネクタイとパンツ、女子ならスカートとリボンを付けるといったことが挙げられますが、子供らしさやその子らしさが感じられる清潔感のある服装であれば特に決まりはありません。
また、子供に合わせたサイズの服を用意することでよりすっきりとした印象を与えることができます。
保護者はグレーや紺色などの落ち着いた色合いのスーツや、フォーマルの服装を着用するようにしましょう。
中学受験の面接のマナー②|入退室について
中学受験の面接時の入退室でのマナーについて解説していきます。
①部屋に入る前に3回ノックをする。 ②「どうぞ」と言われたら「失礼します」と挨拶をして入室、ドアはしっかり閉める。 ③椅子の横に立ち挨拶をして「おかけください」と声をかけられるまでは座らない。 ④~面接~ ⑤椅子から立った後と部屋から出る前に面接をしてくれたお礼をする。 ⑦ドアはていねいに閉める。
これが面接時のマナーですが、最初から最後まで厳しく見られていると思って、1つ1つの動作に手を抜かずに気を引き締めることが大切です。
中学受験の面接のマナー③|面接について
面接中に気を付けるべき点は、質問に対してしっかり答えられる点だけではなく「子供が敬語や丁寧語」をしっかり使うことができるのか、といったことも審査対象に入ります。
質疑応答の際、敬語や丁寧語をできるだけしっかりと使いつつも受け答えがスムーズで無言の時間が生まれないようにすることが好ましいです。
また、子供の表情や態度も合わせて面接官に見られており、面接官の目を見て答えることができなかったり、ごにょごにょとした声量での回答は印象が良くないので、堂々と面接を受けられるよう、家での面接練習はしっかり行うようにしましょう。
面接官はマナーや立ち振る舞いを良く見ている
上述の通り面接官は面接の受け答えだけではなく、服装や受験生の態度についても厳しく見ています。
マナーや立ち振る舞いに違和感がないか、子供の態度や言葉遣いに間違いが無いかといった点も審査対象に含まれる場合があります。
質問にしっかり答えることができても、マナーがわるいために不合格になることもあります。普段の生活から姿勢や言葉遣いに気をつけましょう。
中学受験の面接でよく聞かれる質問とマナーや服装|まとめ
中学受験では子供に対する質問だけではなく保護者に対する質問もあるため、親も子もしっかりと答える必要があります。
子供と保護者の回答に矛盾が起きないように、回答する内容に食い違いがないようにするのも面接時には重要な点であると言えます。
この学校で何を学びたいか、またはどういった学校生活を送ってもらいたいかを明確にして面接に挑むようにしましょう。
また、本番で自分の魅力を存分に伝えられるよう、子供がどんなことを考えているかしっかり話を聞いておくことが大切です。
何度も繰り返し練習をして、面接で良い印象を残せるように面接対策をしていきましょう。