「受験対策はいつ始めればいい?」「どうやって勉強を進めれば合格に近づける?」
受験生や保護者の方から、毎年必ず寄せられる質問です。
受験勉強は、“がむしゃらに長時間やること”ではありません。
大切なのは、 「正しい時期に」「必要なことを」「効率よく積み重ねる」 こと。
本記事では、受験生が今日から実践できる「受験の始め方」「勉強の進め方」「点数が伸びる習慣」を、わかりやすくまとめました。高校受験・大学受験のどちらにも共通する内容ですので、ぜひ参考にしてください。
受験対策はいつから始めればいい?
中学・高校の早い時期からできる“土台づくり”
受験対策というと、中3や高3から始まるイメージがありますが、実際はもっと早い段階からスタートしています。
- 毎日の授業理解
- 教科書レベルの基礎固め
- 軽い復習習慣
- 語彙力・読解力・計算力といった“伸びる力”の下地
これらは、受験学年になったときの伸びやすさを大きく左右します。
「受験勉強をまだしていない」という子でも、実は日々の学習がすでに“受験準備”になっているのです。
高校受験:本格化は中学2〜3年、差がつくのは中2
高校受験では、中2の後半から定期テストの点数が内申に直結し始めます。
- 中3:本格受験モード
- 中2:基礎力を固める重要期間
特に公立高校志望者は内申が非常に重要になるため、「中2での学習習慣」=受験のスタート地点と考えるのが自然です。
中3から一気に取り返すのは可能ですが、相当の努力が必要です。無理のない準備のためにも、中2からの積み重ねがもっとも効果的です。
大学受験:実は高1から始まっている
大学受験は範囲が非常に広く、共通テストの半分以上は高1〜高2内容です。
- 高1:基礎力の蓄積が最重要
- 高2:英語・数学は受験水準に近づけておきたい
- 高3:過去問・演習中心の仕上げ期
高3だけで“基礎から応用まで”を仕上げるのは現実的に難しいため、高1からの積み重ねが受験成功の鍵になります。
志望校・志望学部に合わせた受験戦略を立てる
受験勉強には「正しいやり方」が存在します。しかし、その正解は志望校によって変わります。
偏差値だけで勉強を進めてしまうと、必要な対策とズレてしまうことも。
以下の3パターンのうち、自分がどれに当てはまるかを確認しましょう。
① 偏差値・得点力勝負の学校
私立高校や一般入試中心の大学は「得点力」が合否を大きく左右します。
- 主要科目(英数国)の基礎を早期に完成
- 模試で弱点を把握し、次の計画に反映
- 過去問は解く→分析→復習のセットで
特に英語・数学は短期間で大幅な成績アップが難しいため、毎日少しずつ積み上げることが何よりも重要です。
② 推薦・総合型選抜(AO)を視野に入れる場合
推薦では、テストだけでなく“日々の積み重ね”が合格力になります。
- 中学生:定期テスト・提出物・日常の態度
- 高校生:内申点、探究活動、自己PR、面接、小論文
受験直前だけでは準備が間に合わないため、早期に方針を決めて動くことが合格のポイントです。
③ 教科バランス型(国公立など)
国公立などの総合型試験では、偏りのない教科力が求められます。
- 苦手科目を放置しない
- 毎日2〜3科目に触れる
- 週単位でバランスを調整する
特に共通テストは“広く・浅く・ミスなく”が鍵となるため、早期から広い範囲に触れておくことが大切です。
成績が上がる受験勉強のコツ
受験勉強で成果が出る生徒には、共通点があります。その多くは「勉強方法」よりも「勉強の姿勢」に現れます。
① 過去問は“解いたあと”で差がつく
過去問は最強の教材です。しかし、やり方を誤ると効果は半減します。
正しい使い方は以下の通りです。
- 時間を計って本番形式で解く
- どこで点を落としたか“原因分析”
- 同じミスを繰り返さないための復習
特に重要なのは「時間配分」。過去問で本番のリズムを身につけることで、得点は大きく変わります。
② 模試は“3日以内の振り返り”が鉄則
模試は「受けたあと」が本番です。
- 間違えた問題のタイプ
- ケアレスミスの傾向
- 時間が足りなかった原因
これらを分析し、次の対策に落とし込める生徒は着実に成績が伸びていきます。
③ 勉強効率を上げる生活習慣
生活習慣は学力と直結します。
- 睡眠不足 → 記憶効率が低下
- 朝型生活 → 集中力が安定
- 軽い運動 → 脳の働きが活性化
- 食事バランス → 体調を維持しやすい
受験直前になって焦るより、日常生活の質を整えた方がはるかに成績につながります。
保護者ができる受験サポート
受験生にとって、家庭環境の影響はとても大きいものです。
勉強量が増える時期だからこそ、保護者のサポートが合否を左右することもあります。
① 過度に指示しない
「勉強しなさい」と言われるほど、やる気は下がります。
保護者の役割は“監督”ではなく“サポート役”。
- 勉強時間を確保する
- 静かな環境を整える
- 無理のない生活リズムづくり
こうしたサポートが、結果として勉強効率を高めます。
② やる気が落ちたときのケア
受験勉強には波があります。調子が悪いときは、
- 少し距離を置いて見守る
- 短い目標を一緒に立てる
- これまでの努力を振り返る
といった声かけが効果的です。
③ スマホ・生活リズム管理
とくに受験期は、スマホや夜更かしで勉強効率が下がることがあります。
これらのコントロールは、保護者が手伝うことで大きく改善するケースが多いです。
受験直前でやるべきこと・やってはいけないこと
やるべきこと
- 過去問の反復
- 間違えた問題だけをやり直す
- 本番時間に合わせた生活リズム
- 落ち着いて取り組める環境づくり
やってはいけないこと
- 新しい参考書に手を出す
- 深夜までの勉強を続ける
- 焦って勉強計画を変える
- ネガティブ情報ばかり見る
直前は「新しいことを増やす」のではなく、今ある力を最大限に引き出す期間と考えてください。
まとめ:受験対策は“早く・正しく・継続する”ことがすべて
受験は長く、時々つらく感じることもあります。しかし、
正しい方法で取り組めば必ず前に進めます。
- 受験対策は早期から始まっている
- 志望校に合わせた戦略が必要
- 点数が伸びる勉強には“共通点”がある
- 生活・メンタル・環境も大切
- 直前は新しいことをせず仕上げに集中
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この記事を参考に、今日からできる受験対策を一つずつ進めていきましょう。


