Gakken ON AIR

お役立ちコラム

中学生のスマホルールの決め方について!1日1時間未満で学力アップ?

中学生のスマホのルールを作る際に「どうやって決めたらいいの?」という疑問をお持ちではありませんか。

12歳になると半数以上の子供が自分専用のスマホを持つ時代となっており、スマホの弊害が心配な親御さんも多いでしょう。

本記事では中学生にスマホルールを設ける理由やルール作りのポイント、および親御さんが実際に行っている具体例について解説します。

記事の最後には1日に何時間程度がよいのか紹介しているので最後までご覧ください。

中学生にスマホルールを設ける理由

スマートフォンを眺めるこども

中学生にスマホルールを設ける主な理由は以下の4つです。

  • 保護者に法律上の責務がある
  • 子供のスマホ依存を避ける必要がある
  • ネットリテラシーを身につける必要がある
  • 思わぬトラブルから子供を守る必要がある

それぞれについて詳しく解説します。

中学生にスマホルールを設ける理由①保護者に法律上の責務がある

中学生を始め未成年に対するスマホルールは、「設けた方がよい」ではなく「設けなければならない」と知っておきましょう。

ルール作りは努力目標ではなく、親御さんの責任であり義務でもあります。

中学生を始めとする未成年のネット利用に関しては、法律で保護者が適切に管理する必要があると明記されています。

子供の不適切なネット利用により、犯罪被害やいじめ問題などさまざまなトラブルのリスクが生じるため注意が必要です。

中学生にスマホルールを設ける理由②子供のスマホ依存を避ける必要がある

中学生にスマホルールを設ける理由としては、子供のスマホ依存を避ける必要がある点も挙げられます。

スマホ依存に陥ると日常生活に支障が出ているにもかかわらず、スマホの使用をやめられない事態に陥ります。

スマホ依存が続くと学力が低下するだけでなく、心身の健康を損ね社会生活に適応できなくなるため注意が必要です。

自覚症状をともなわないケースも多いため、保護者が十分に気をつける必要があります。

中学生にスマホルールを設ける理由③ネットリテラシーを身につける必要がある

中学生がスマホを使用する際には、ネットリテラシーをわきまえる必要があります。

顔が見えないネット上の付き合いでは、何気なく送信したメールやラインの文言により、人間関係の亀裂を生じるケースも少なくありません。

また、近年ではネット上に飛び交う誹謗・中傷が問題となっており、場合によっては裁判に発展するケースもあります。

スマホは便利なアイテムですが、思わぬトラブルを避けるためにもルールを設け、ネットリテラシーを習得させることが重要です。

中学生にスマホルールを設ける理由④思わぬトラブルから子供を守る必要がある

スマホのルール作りは、中学生の子供を思わぬトラブルから守るためにも必要です。

大人に比べると無邪気で警戒心が弱い子どもは、インターネット広告や不審なメールなどをクリックして、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。

近年は詐欺集団のやり口も巧妙になっており、最悪の場合は子供が犯罪者の片棒を担がされる恐れもあるため注意が必要です。

スマホを中学生に与える際は、身近に犯罪やトラブルの危険性があると教える必要があります。

中学生のスマホルールを作る際のポイント

スマホを触る子供に怒る親

実際に中学生のスマホルールを作る際には、以下5つのポイントを押さえておきましょう。

  • 必要性を伝える
  • 個人情報の重要性を理解させる
  • 押し付けにならないよう気をつける
  • ペナルティを設ける
  • 成長に合わせてルールを見直す

それぞれについて詳しく解説します。

中学生のスマホルールを作る際のポイント①必要性を伝える

中学生のスマホルールを作る際には、必要性を子供に伝えることが重要です。

「いいから親の言うことを聞け」という態度では思春期の子供の反発心を招き、逆効果になる恐れがあります。

一見すると精神年齢が高くてしっかりしているような子供でも、大人に比べればまだまだ経験が足りません。

スマホのルール作りを行う必要性やメリットについて、子供が納得できるよう丁寧に説明しましょう。

中学生のスマホルールを作る際のポイント②個人情報の重要性を理解させる

中学生のスマホルールを作る際は、個人情報の重要性を十分に伝えてください。

何気なくSNSにアップした写真や動画から個人が特定され、思わぬトラブルに発展するケースは少なくありません。

自分が見るためだけに撮影するのであれば構いませんが、SNSに公表する場合は細心の注意が必要と教える必要があります。

個人情報の流出は子供だけでなく、家族全体のトラブルになる可能性もあると知っておきましょう。

中学生のスマホルールを作る際のポイント③押し付けにならないよう気をつける

中学生のスマホルールを作る際は、押し付けにならないよう気を付けてください。

多感な時期を迎える中学生は、押し付けに対して過度に反発する傾向があるためです。

ルール作りは保護者と子供とで協力して行い、子供の意見もしっかりと聞くことが大切です。

子供も自分の意見が反映されたルールであれば、守ろうとする意識がはたらきやすいでしょう。

中学生のスマホルールを作る際のポイント④ペナルティを設ける

中学生のスマホルールを作る時には、ペナルティも設けるようにしてください。

ペナルティがないとただの口約束になるため、ルールを破っても子供にデメリットが生じません。

スマホを使えないと友達とのやり取りができなくなるなど、あらかじめデメリットを伝えたうえで、ルールを破ったら1日使用禁止などのペナルティを設けるとよいでしょう。

反対に、学校の成績が上がったら使用に関する制限を解除するなど、ご褒美を設ける方法もあります。

中学生のスマホルールを作る際のポイント⑤成長に合わせてルールを見直す

中学生のスマホルールは、成長に合わせて見直すのがポイントです。

1年生と3年生とでは自由に使える時間が異なるうえ、受験に備える必要もあります。

好きなだけスマホを使用していると受験勉強に支障が出るため、高校に入学するまでは1日の利用時間を減らすなど見直しが必要です。

中学のうちは保護者がしっかりとスマホの使用に関する制限を設け、高校に入学したらルールを緩和する方法もあります。

中学生のスマホルールの具体例

時間になるまでスマホをする子供

中学生のスマホルールは家庭によりさまざまです。

ここでは、どのようにルールを作ってよいのかわからない保護者の方向けに、中学生のスマホルールの具体例を紹介します。

子供と話し合ってスマホルールを作る際の参考にしてください。

中学生のスマホルールの具体例①時間

  • スマホは1時間まで
  • 9時を過ぎたらスマホ禁止
  • 平日は1時間、休日は2時間

中学生のスマホルールの具体例②利用環境

  • スマホを使うのはリビング(親の目がある場所)
  • 家族で外出の際はスマホの使用禁止
  • 歩きながらのスマホは禁止

中学生のスマホルールの具体例③SNSの利用法

  • SNSはLINEだけOK
  • 有名人や芸能人のSNSに誹謗・中傷を書き込まない
  • 仲がよい友人以外にコメントはしない

中学生のスマホルールの具体例④コミュニケーションの相手

  • 顔見知りに限定
  • 学校での付き合いがない子どもとオンラインだけでつながらない
  • 見ず知らずの人からの連絡は無視する

中学生のスマホルールの具体例⑤マナー

  • LINEで乱暴な言葉は使わない
  • 人が話をしているときはスマホを触らない
  • 公共の場ではマナーモードにする

中学生のスマホルールの具体例⑥アプリのダウンロード

  • LINE以外のSNSはダウンロードしない
  • ゲームのアプリは1つだけOK
  • アプリをダウンロードする際は親に相談する

中学生のスマホルールの具体例⑦写真や動画の取り扱い

  • 写真や動画は自分が見て楽しむだけにする
  • SNSに動画や写真をアップしない
  • 友達に写真を送る際は個人情報に注意する

中学生のスマホルールの具体例⑧ペナルティ

  • ルールを破ったら1日使用禁止
  • 成績が下がったらスマホの利用を制限する
  • スマホ依存が疑われる際は没収する

中学生のスマホは1日1時間以内がベター

スマホのルールは家庭によりさまざまですが、中学生に関しては1日1時間以内にするのがベターです。

平成4年度の全国学力・学習状況調査の結果、スマホの使用時間が1日30分以内の子供がもっとも正答率が高く、1時間以内の子供が続いています。

興味深いのがスマホを持っていない子供に比べ、スマホを1日1時間以内使用する子供の方が正答率が高い点です。

ただし、スマホの利用が2時間を超えると次第に正答率が低下していくため注意が必要です。

中学生のスマホルールの決め方について!1日1時間未満で学力アップ?|まとめ

中学生のスマホルール作りは努力目標ではなく、保護者の責任であり義務です。

子供と一緒にルールを考え、思わぬトラブルから子供を守るようにしましょう。

家庭によりスマホのルールはさまざまですが、学力の観点からは1日1時間以内の使用がおすすめです。

今回の記事をお子さんのスマホルール作りの参考にしてください。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。