中学受験で聞くことが多い「御三家」とは、実力や人気がある私立中学校のことを指します。
最近だと「新御三家」という新たな御三家も出て、以前に比べると「不動のトップ3」とは言い切れませんが、それでも御三家の中学校は根強い人気があります。
ここでは、中学受験における御三家の特徴や偏差値を紹介します。 後半では「新御三家」についても触れているので、最後までご覧ください。
私立中学「御三家」とは?
御三家は基本的に中高一貫校で、東京大学への進学率も非常に高い実力派の中学校が揃っています。
御三家の特徴としては、中高6年一貫教育が基本で、高校からの生徒募集は受け付けていない学校がほとんどです。
つまり、御三家に進学する場合は、基本的に中学受験に合格する必要があるのです。
なお、御三家には共学がなく男子校と女子校で分かれているため、それぞれ紹介します。
首都圏の私立中学の男子御三家
首都圏の私立中学の男子御三家は以下の通りです。
①開成中学校・高等学校 ②麻布中学校・麻布高等学校 ③武蔵高等学校中学校
3校を1つずつ紹介していきます。
男子御三家①|開成中学校・高等学校
御三家の特徴として中学受験で入学することがほとんどだと紹介しましたが、開成中学校・高等学校は、首都圏の男子御三家、女子御三家の中で唯一高校入試を行っています。
また、男子御三家の中でも東京大学への進学者数が非常に多く、御三家の中でも高い人気を誇ります。
開成中学校・高等学校の偏差値は77で、かなりの難関です。中学1年生から学校の行事と学業を同時にこなすことで、自分の果たすべき役割や責任、そして協調性を学んでいきます。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
男子御三家②|麻布中学校・麻布高等学校
麻布中学校・麻布高等学校は東京都港区にある中高一貫校で、**「青年即未来」**という校訓を掲げています。
麻布中学校・麻布高等学校の偏差値は68です。学校行事やイベントなど生徒が学校で行うことにおいて、教師が口を出さない指導方法を取っているため、自分で何かを成し遂げる自主性が育ちます。
また、制服や校則などのしばりがないため、一人ひとりの個性を尊重している学校でもあります。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
男子御三家③|武蔵高等学校中学校
武蔵高等学校中学校は多くの体験や自然とのふれあいを大事にしており、**「本物に触れ、本物を体験する」**ことで生徒の感性を磨き、視野を広げる教育を行っています。
武蔵高等学校中学校の偏差値は64です。1学年の人数が少なく設定されているため、教師が1人ひとりをきめ細かく指導ができる体制を整えています。
「自ら調べて、自ら考える」を教育指針に、生徒の指導を行っています。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
首都圏の私立中学の女子御三家
次に女子御三家の紹介をします。 首都圏の私立中学の女子御三家は下記の通りです。
①桜蔭中学校・高等学校 ②女子学院中学校・高等学校 ③雙葉中学校・高等学校
女子御三家の特徴や偏差値を1つずつ紹介します。
女子御三家①|桜蔭中学校・高等学校
桜蔭中学校・高等学校は女子中高一貫校で、毎年多くの生徒が東京大学などの難関大学に進学している、偏差値は71の超進学校です。
特徴として中学1年生の時に、週に1回ある「礼法」という授業があり、正しい姿勢や歩き方など日々の所作の基礎を学ぶ授業が入れ込まれています。
「勤勉・温雅・聡明であれ」という校訓の通り、品性と学識を備えた女子学生の教育を行っている学校です。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
女子御三家②|女子学院中学校・高等学校
女子学院中学校・高等学校はキリスト教精神を基盤としており、一日の最初は礼拝と祈りから始まります。
女子学院中学校・高等学校の偏差値は69です。ミッション系であるため、クリスマス礼拝やアジア祈祷週間なども行われます。
制服着用の義務もないことから、自由な校風という点も特徴の1つです。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
女子御三家③|雙葉中学校・高等学校
雙葉中学校・高等学校はカトリックの精神を基盤としている中高一貫校です。
偏差値は68です。平日は6時間、土曜日は4時間という週6日制度で十分な授業時間を確保しています。
また、語学教育が充実しており、特に質の高い英語とフランス語の授業を受けることができる環境が整っています。
中学から高校にかけて、さまざまなことを広く学び将来の幅を広げることができる学校です。
参考:東京都の中学偏差値ランキング (opens new window)
「御三家」への受験対策のために今するべきこと
中学受験の御三家はどこも全国屈指の難関中学であるため、しっかりとした受験対策が必要になります。
子供にも保護者にも、それぞれ受験対策を行う必要があるため、参考にしてください。
受験対策①|御三家の学校見学は早めに行っておく
難関である御三家に合格するためには、なんといっても、本人がその学校に行きたいと思うことが大切です。そのためには、学校説明会や文化祭等に行き、学校について知ることが大切です。
小学生には受験というものの明確なゴールがわかっておらず、漠然としたものに映っている可能性があります。
中学受験をする意味を見いだせないと、子供に大きな負担が掛かります。
難関中学の受験のモチベーションを保ち続けるためにも、「〇〇中学校へ行きたい」という憧れや目標を持つことが大切です。
「楽しそう」や「行きたい」という気持ちを持つことが、中学受験を成功させる一番の近道であるため、早めに小学校低学年のうちに御三家の学校見学に一緒に行ってみましょう。
受験対策②|子供に学習習慣をつけておく
御三家はどこも偏差値の高い進学校であるため、仮に進学できたとしても入学後に小学校とは比にならないほどの勉強をすることになります。
受験対策としてまずは学習習慣をつけておくことで、入学後の授業や指導にもついていけるようになるため、早めの段階で子供に学習する習慣をつけておきましょう。
受験対策③|子供を塾に通わせる
指導のプロが多数在籍している塾に子供を通わせることで、学習習慣の定着化と今の学力の底上げができます。
また、長年中学受験対策を行っている塾は、御三家の過去の入試内容や効率の良い受験対策など、入試が有利になる情報を持っていることが多いため、中学受験の対策方法を相談してみるのもおすすめです。
勉強でわからないところが出てきたら、塾の先生がしっかり教えてくれる環境づくりの第一歩として、お子さんを塾に通わせてみてはいかがでしょうか。
新御三家もある
最近、御三家とは別に「新御三家」という中学校が3校出てきており、どの学校も全国屈指の進学校です。
今回紹介した御三家に追いつくレベルで勢いのある中学校ばかりなので、男子校と女子校それぞれ紹介していきます。
男子新御三家
男子の新御三家と言われる学校は以下の通りです。
①駒場東邦中学校・高等学校 ②海城中学高等学校 ③巣鴨中学校・高等学校
この3校は、東大の合格者数で、最近伸びてきている中学校です。
女子新御三家
女子の新御三家と言われる学校は以下の通りです。
①豊島岡女子学園中学校・高等学校 ②鷗友学園女子中学高等学校 ③吉祥女子中学・高等学校
この3校は難関大学の進学率も高いですが、女子の場合は教育内容や学校の指導方針で人気を集めています。
中学受験の男女別の「御三家」と受験対策について|まとめ
首都圏で御三家と言われる私立中学は、いずれも中高一貫校で、共学はありません。
また、開成高等学校以外は高校での募集はなく、御三家に入学するためには中学受験を突破する必要があります。
御三家はいずれも偏差値の高い難関中学です。 中学受験のモチベーションを高めるために学校見学は早めに行い、しっかりとした学力をつける必要があります。
お子さんがどこに進学したいのか、そしてどういった将来を目指したいのか、意見を尊重しながら御三家の中学受験を検討してみてください。