3段階で評価されていた小学校の時と比べて中学校の通知表は項目が増え、かつ細かく評価されたものになるため、どのように見たらいいのかいまいちわからない保護者もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際に、ご自身が中学生の時にもらった通知表と形式等も変わっているため、見方がわからないという保護者が多いです。
そこで今回は、中学生の通知表の見方とつけ方を始め、通知表と内申点の違い、そして通知表を勉強と受験に活かす方法を解説します。
中学生の通知表とは?
中学生の通知表とは、各教科の5段階評価が書かれた書類のことです。
通知表を作成している目的としては、生徒の学習状況や評価を数値化して保護者や生徒に伝えるということがメインになります。
この5段階で表される評価は定期テストの結果だけで判断しているわけではないため、毎回テストで満点近い数字を取っているからといってオール5とは限りません。
また、担任の先生からの、学校生活での様子や注意点、良いことなどがコメントで書かれています。学校での様子を直接見られない保護者にとっては子どもが学校でどのように過ごしているのかを知ることができます。
中学生の通知表の見方と付け方
学校での学習状況や学校生活での評価を数値化した物が通知表であるとお伝えしましたが、実際に通知表をどのように見たらいいのかよくわからない方もいると思います。
ここでは、通知表の見方に加えて、どのように評価を付けているのかについて解説します。
通知表の見方
まず通知表の見方ですが、基本的に通知表は1〜5の5段階で評価されています。
数字が大きいほど評価が高いということになます。
数字で表されているためわかりやすく、数字だけを見て一喜一憂してしまう方も多いですが、数字だけでなく「観点別評価の3段階評価」も見ることが大切です。
「観点別評価の3段階評価」はA・B・Cの3段階で評価されており、各教科ごとに設けられた項目について評価されます。例えば数学であれば、 「数学への関心・意欲・態度」 「数学的な見方や考え方」 「数学的な技術」 「数量や図形などについての知識・理解」 等の項目に分けられていて、それぞれの項目でA・B・C3段階の評価が記載されています。
A・B・Cの3評価は、Aが高い評価でCが低い評価となります。
この項目を見ることでなぜこの教科は1~5の中でこの評価が付いているのか、どの項目が苦手でこの結果になっているのかを把握することができます。1~5の評定に一喜一憂するのではなく、A・B・Cの3段階評価も見るようにしましょう。
また、この評価が悪いからといって落ち込むのではなく、通知表の結果をもとに学習態度や学習状況を改善することで評価を徐々に改善していくことが可能です。
初めは評価が低かった生徒は徐々に評価を上げることで「頑張った」と認めてもらえるので、評価が低くても落ち込まずに改善を目指していきましょう!
通知表の付け方
通知表の見方はA・B・Cの3段階と数字の5段階で評価されているということがわかりましたが、ではどのようにしてその評価がされているのでしょうか?
基本的に通知表の評価方法は絶対評価といわれ、定められた基準によって評価される方法を取り入れています。
極端な話ですがクラス全員がテストで満点を取り、常に授業態度も完璧だったら全員に「5」の評価が付くという評価方法で、5をもらえる生徒は全体の〇%という決まりはありません。
高校生になると学年の上位〇%が5や10などといった決まりを取り入れている所があるのですが、中学生は頑張れば頑張っただけいい評価をもらうことができます。
通知表の付け方|項目
通知表にはA・B・Cの3段階と1〜5の5段階で評価されていると説明しましたが、基本的に見られている項目は以下の3つになります。
「知識・技能」 「思考・判断・表現」 「主体的に学習に取り組む態度」
先ほど数学の例で述べたように、以下のような項目にA・B・Cの評価が付けられ、その評価の平均として1〜5の数字が算出されます。
「数学への関心・意欲・態度」 「数学的な見方や考え方」 「数学的な技術」 「数量や図形などについての知識・理解」
この時、「全部Aだったのに『4』だった!」という人もいます。
それは、AでもぎりぎりAに到達していた場合で、5をもらうためにはぎりぎりではなく、しっかりAと評価されるだけの点数や実績・根拠が必要になります。
「全部Aだったのに4だった!」という場合は、もう少し頑張れば5にすることができるという状況なので、テストの点数をもう少し上げる、もしくは授業態度をより良くする、提出物のクオリティを上げるなど工夫をするといいでしょう。
中学生の通知表と内申点の違い
ここでは中学生の通知表と内申点の違いを説明します。
通知表は5段階で評価された各教科の結果が書かれた書類で、内申点は9教科の5段階評価を足した合計点数になります。
高校受験をする際、高校に提出する書類のひとつに内申書というものがあるのですが、この内申書に記載されるのが内申点になり、受験校に受験生が中学校でどういう生徒だったのか、どのくらいの評価をもらっているのかを伝える書類です。
内申書の結果が合否に大きくかかわってくる高校もあり、なかには内申点が足りていないと受験することすらできない高校もあります。
このように通知表の評価は将来の選択肢に直接的に関わってくる要素になるので、志望校の幅を広げるためには内申点はできるだけ高い点数を取っておく必要があります。
通知表の評価が高ければ内申点も高くなるので、まずは通知表の評価を上げることが大切です。
中学生の通知表の見方・付け方を知って勉強と受験に活かそう
高校受験に大きくかかわってくる通知表ですが、通知表の見方・付け方を知ることで今後の勉強や受験に活かすことができます。
通知表の結果をもとに今後の勉強・受験に活かすためには、通知表をもらったら以下の手順で確認することがおすすめです。
①5段階評価を確認 ②3段階評価を確認 ③3段階評価でB・Cの項目を確認 ④3段階評価でAの項目も確認 ⑤オールAなのに5でなかった教科を確認
まずは5段階評価を確認します。 その次に、なぜその評価になっているのかを確認するために3段階評価を確認しましょう。
3段階評価でBかCの項目は改善することのできる項目になり、Aだったのに5ではなかった教科は全体的にもう少し頑張れば5をもらうことができる教科として、去年の自分を超えられるように勉強方法を工夫しましょう。
もしくはその評価になった原因が思い当たる場合もあるかと思います。
その場合はその原因を改善することで評価が上がる可能性があるので、今後の勉強方法や生活態度などに活かすことができます。
また、評価が低かった科目や項目は積極的に復習・対策をすることで上げることは可能です。
塾に通っている家庭の場合、その通知表を塾に持って行き、その結果をもとに学習内容についてアドバイスをもらうといいでしょう。
さらに、通知表の評価を上げることで「指定校推薦」や「学校長推薦」等の推薦をもらうこともできるので、行きたい高校があり、推薦を狙っているという方はより通知表の評価を意識することが大事です。
中学生の通知表の見方・付け方|まとめ
今回は中学生の通知表の見方や付け方、その結果を勉強や受験に活かす方法を解説しました。
通知表は3段階の評価とその評価の結果をもとに算出した各教科の5段階評価で評価される成績表のようなもので、その結果を合計したものが内申点となります。
基本的に内申点は一般受験・推薦受験に関わらず高校に提出する書類になるので、いい評価をもらっておくに越したことはなく、3段階評価であれば「A」、5段階評価であれば「5」が一番高い評価です。
また、通知表の結果をもとに勉強へ対する姿勢や授業態度・提出物の状況や質などを改善することができ、改善することで評価を上げることが可能です。
評価の見方や改善した方がいい項目はわかったけれども、具体的にどうしたらいいのかわからないという方は勉強や受験のプロである塾の講師や学校の先生に相談するといいでしょう。
学研では自宅にいながら塾にいるかのような双方向のオンライン授業を受講することができ、担当講師に直接質問することもできます。
通知表の結果をもとに、例えば数学であれば「『数量や図形などについての知識・理解』がCでした」などと具体的に相談いただければ、授業で図形問題を多めに扱うことも可能です。
無料体験なども実施しているので、ぜひお問い合わせください!