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お役立ちコラム

SDGsとは?意味や課題を子ども向けにわかりやすく解説!

近年SDGsが注目されるようになり、新聞やニュースで目にすることも多くなりました。

お子さんに「SDGsって何?」と聞かれたときに、どのように答えたら良いか困ってしまった経験のある親御さんも多いのではないでしょうか。

今後、小学校の授業でもSDGsが取り上げられたり、SDGsについての意見を求められるような機会が増えたりしていくことも考えられます。

そこで今回は、SDGsについてお子さんに分かりやすく説明できるように解説していきます。

ぜひ最後までご覧いただき、お子さんと一緒にSDGsについて考えてみてください!

SDGsとは?

SDGsのイメージ

SDGsとは、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことです。

3つの頭文字と最後の「s」を使ってSDGs(エスディージーズ)と言われていますが、「持続可能」「開発目標」といった言葉自体も難しいと感じるお子さんも多いでしょう。

「持続可能」とは、今だけではなくずっと続けていくことができることを意味し、「開発目標」とは、今より良くしていくための目標のことです。

SDGsを簡単に表現すると、**「より良い世界に住み続けるために全世界の人が取り組む目標」**と言えるでしょう。

現在世界では、このままでは地球上で暮らし続けることができなくなってしまうようなたくさんの問題を抱えています。

その危機感から、世界中のさまざまな問題を整理して解決方法を考え、2030年までにクリアするべき具体的なゴールとしてまとめたものが「SDGs」なのです。

「地球上の人が誰ひとり取り残されることなくこれからも幸せに暮らし続けていくために達成する目標」として、世界中の人々の強い決意が込められています。

SDGsの17の目標

SDGsの目標

現在、地球上で起こっているさまざまな問題とは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

日々の食事にも困るほどの「貧困」や「飢餓」、ごみが増えすぎて海や空気が汚れる「環境汚染」、気温上昇による気候変動で災害が起きるほどの「地球温暖化」、子どもが尊重されない「児童労働」や「教育格差」など、世界各地で起きている問題は多様化しています。

日本は平和だから関係ないと感じている人もいるかもしれませんが、今後もますますグローバル化が進んでいく中で、遠い国の問題が影響を及ぼすことはどんどん増えていくでしょう。

地球上の1人ひとりが自分事として問題と向き合うための道しるべとして、**2030年までに達成すべき目標として定められたのが、「SDGsの17の目標(ゴール)」**です。

具体的には以下の17項目があります。

目標1:貧困をなくそう
目標2:飢餓をゼロに
目標3:すべての人が健康的な生活を送れるように
目標4:質の高い教育をみんなに
目標5:ジェンダー平等を実現しよう
目標6:安全な水とトイレを世界中に
目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標8:働きがいも経済成長も
目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10:人や国の不平等をなくそう
目標11:住み続けられるまちづくりを
目標12:つくる責任つかう責任
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標14:海の豊かさを守ろう
目標15:陸の豊かさも守ろう
目標16:平和と公正をすべての人に
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsの「5つのP」とは?

SDGsで取り組むこと

SDGsの17の目標は、5つのカテゴリーに分けることができます。

それぞれの頭文字をとって「5つのP」と呼ばれるカテゴリーについて詳しく解説していきます。

人間(People)

貧困・飢餓・健康・教育など、目標の1〜6に当てはまる項目で、世界中の人々が人間らしく生きていくために保証されるべきものです。

貧困や飢餓というと発展途上国の問題だと感じる人も多いかもしれませんが、実は日本でも子どもの貧困が問題となっています。

貧しいために十分な教育が受けられず、教育格差によって職業選択の幅が狭まり、さらに貧富の差が広がっていく貧困の連鎖が起きてしまうこともあるのです。

国によっては未だに衛生状態の整わない環境で過ごしている人々も多く、健康維持のためには早期の解決が必要とされています。

豊かさ(Prosperity)

エネルギー問題・経済問題・技術産業・住み続けられるまちづくりなど、目標の7〜11に当てはまる項目で、人々が豊かに暮らしていくために実現するべきものです。

現代社会では電気・ガス・ガソリンなどのエネルギーが不可欠で、その資源には限りがあります。

資源を大切に使っていくことはもちろん、産業や技術の発展は人が豊かに暮らしていくうえで重要なもので、地域・人種・宗教による差別なくみんなが安心して暮らせる生活を整えることが必要なのです。

地球(Planet)

私たちの暮らす地球の自然環境について、目標12〜15に当てはまる項目です。

人間の生産活動が原因となっている地球温暖化や気候変動により、生態系が崩れたり絶滅の恐れがある生物が増えたりしていることは危機的な問題となっています。

人は自然の中で生かされていることを意識し、海や陸の豊かさを守ることが重要なのです。

平和(Peace)

目標16が当てはまり、戦争や暴力のない平和な世界をつくることです。

世界にはいまだに戦争や紛争が続いている地域があり、子どもや弱い立場の人々がたくさん犠牲になっている悲劇を断ち切るために各国が協力する必要があります。

パートナーシップ(Partnership)

目標17が当てはまり、17の目標を達成するためにさまざまな国や人々が力を合わせて行動していくための項目です。

世界中でのさまざまな問題を解決するためには、どこかの国や人の力だけではなく、多くの国々・人々の力を合わせて連携していく必要があります。

各国の政府や企業・専門家をはじめとして、あらゆる立場の人々のパートナーシップが重要なのです。

お子様と一緒に!親子で取り組めるSDGs

植木を気にする女の子

SDGsの17の目標を達成するために、子どもと一緒に今からできる取り組みはどのようなことがあるのでしょうか。

親子で取り組めるSDGsについて紹介していきます。

電気やガスを無駄使いしない

電気やガスなど、日常で使っているエネルギーには限りがあることをまずは理解しましょう。

そして、ガスの火は強くしすぎない、使っていない電気はこまめに消すなど、エネルギーを無駄使いしないために意識してできることをお子さんと一緒に考えて実行していくことが大切です。

リサイクルを心がける

限りある資源を大切に使うため、そしてゴミを減らすためにも、リサイクルできるものは積極的にリサイクルする意識を高めましょう。

ペットボトル・ビン・缶など、どのようなものがリサイクルできるのか、お子さんと一緒に分別しながら理解できるようにすると良いですね。

学校でもリサイクルの取り組みが行われていることも多いので、関心を持って取り組むようにしてみるとよいでしょう。

フードロスを少なくする

食べられる食品を無駄にしてしまうフードロスを少なくするために、食べられる分量をしっかりと食べきる習慣をつけるようにしましょう。

食べものを残してしまうとゴミを処分するエネルギーが増えてしまうこと、食事に使う容器などもプラスチックごみを増やさないようにする工夫が必要なことなどを、お子さんと一緒に意識していくことが大切です。

世の中にはいろいろな人がいることを知る

世界中にはさまざまな国や地域があり、国籍や肌の色・言語・宗教など、自分とは異なる人々がたくさんいることを知りましょう。

自分と違う立場の人を排除するのではなく、違いを理解して受け入れることの重要性を意識していくことが重要です。

SDGsとは?|まとめ

今回の記事では、SDGsについてお子さんにも分かりやすいように解説してきました。

全ての問題を今すぐに解決することは難しくても、1人ひとりが今からできることはたくさんあります

お子さんと一緒に、気になった問題について調べてみたり、自分たちにできそうなことは何かを話し合ってみてはいかがでしょうか。

今回紹介してきた親子で取り組めるSDGsについてもぜひ実践してみてください。

SDGsに関連した問題は近年入試問題でも取り扱われるようになっています。

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林大介
林大介

教務担当。講師歴22年。生徒が躓きやすい箇所を押さえて、差がつくポイントを徹底指導。なぜ?を大切に考える授業を展開します。教室長、エリア責任者、オンライン事業部責任者を経て、現在は学研にてオンライン学習塾の教務を担当。