人生のなかで大きな挑戦となる「受験」。 受験には「ストレス」がつきものですが、そのストレスにどう対応するかは、とても大事です。
受験ストレスの対応がうまくできないと、最悪の場合「受験うつ」に陥ってしまったり、受験そのものができなくってしまう結果になりかねません。
「やりきった!」と成功体験として思い出せるような受験生活を送るためにも、受験のストレスはしっかり解消をしていきましょう。
受験生はストレスを抱えやすい
受験生は、志望校合格に向けて入試まで多くの時間を受験勉強に費やしますが、受験勉強が上手くいかず、思った以上に成果が出ない状況になると、「人生で一度しかない入試で失敗できない」というプレッシャーから、大きなストレスを感じてしまいます。
そこまでの状態にはならなくても、時間を惜しんで多くの時間を受験勉強にさいていると、やはりストレスを抱える状態が続くことになります。
入試への焦りや、受験勉強の緊張感から受験生は多くの精神的ストレスを抱えてしまっているのです。
受験勉強以外にもストレスの要因がある
受験生は、受験勉強のストレスのほかにも普段の生活のなかで感じるストレスがあります。
特に思春期を迎えている受験生にとっては、家族や友人との衝突や関係性によるものや、体と心の成長過程からくるアンバランスなど、戸惑うことが多い敏感な時期です。
受験のプレッシャーや日常生活のストレスが重なり、受験勉強はおろか日常生活も普段通りに送れなくなる受験生もなかにはいるのです。
受験期のストレスによる症状
受験生には多くのストレスを抱えてしまうことがわかりましたが、受験のストレスによりどのような症状が出るのでしょうか。これからご紹介する「ストレスによる症状」が多くあてはまる受験生は、受験うつになったり、日常生活に支障をきたす前にストレスを解消する必要があります。
受験期のストレス症状①|イライラが止まらなくなる
受験期のストレス症状として、「イライラが止まらなくなる」ことが挙げられます。
受験勉強をしていてもイライラして勉強が手に付かなくなったり、家族や友人の何気ない会話や言葉にイライラしてしまうという症状です。
受験に対するプレッシャーや学習の成果が出ないといったイライラも含まれ、**「集中力がなくなってしまう」**症状が現れます。
受験期のストレス症状②|布団に入っても眠れなくなる
受験のストレスにより「自律神経」が乱れて睡眠障害が出ることがあります。
自律神経のバランスが乱れてしまうと、睡眠に入る準備を行ってくれる「副交感神経」が身体のなかで切り替えられなくなり、その結果布団に入っても昼間と同じ交感神経が優位な状態が続き、興奮状態で眠れなくなってしまうのです。
また、布団に入ることで普段の受験勉強のことや日常のストレスや不安が頭の中で押し寄せてしまい、不安で眠れないといった悪循環が起きてしまいます。
受験期のストレス症状③|燃え尽き症候群になってしまう
受験のストレス症状として「燃え尽き症候群」になると、下記のような症状が出ます。
-急に意欲や熱意が消えてしまう -突然成績が落ちたり、学校を休んだりしてしまう -勉強に対しての気力を失ってしまう
燃え尽き症候群は、急になることも多く、特に「受験勉強に一生懸命打ち込んでいた受験生」がなりやすいと言われています。「急に怠け始めた」とまわりが勘違いしてしまうこともありますが、立派なストレス症状です。
燃え尽き症候群からうつに発展することもあるため、こういった症状が出ている受験生は注意が必要です。
受験期のストレス症状④|いつまでも疲れが取れない
受験のストレスを多く抱えると、「疲労がいつまでも解消されない」といった状態に陥ってしまいます。
このストレス症状は「十分な睡眠や食事をとっている」にもかかわらず、疲れがまったくとれない状態が続くという特徴を持ちます。
この症状が長く続いてしまうと、何をしても体が重くだるいといった状態から抜け出せなくなってしまう恐れがあり、受験に対するモチベーションや受験勉強を続けることができないといった原因をつくってしまいます。
受験期のストレス解消法5選
受験期のストレスを溜めこまないようにするにはどうすればよいのでしょうか。
ストレスを解消するには、まずは自分がリラックスしている状態をつくることです。それだけでもストレスが解消される可能性があるため、まずは自分の環境をリラックスできる状態に持っていきましょう。
受験期のストレス解消法①|ノートに不安やイライラを書き出してみる
受験勉強のストレスや日常のストレスなどでイライラや不安を抱えてしてしまった場合は、「ノートに書き出してみる」解消法を試してみましょう。
受験期のストレスは**「何に対してイライラしているのかわからない」「なんでこんなに不安なのかわからない」**といったことに悩まされ、多くのストレス要因をぐちゃぐちゃと抱えているため頭がパンクしてしまっている状態になっているかもしれません。
そういった時は、頭に浮かんでいる不安点やイライラをノートに書き出して「言語化」することで、気分が晴れる可能性があります。
また、言語化することによって不安点やイライラを客観的に見ることができるので、ストレス要因を排除するための解決策が浮かんでくることもあります。
何に対して不安を抱いているのか、イライラしているのかを明確にするだけでも冷静になれますよ。
受験期のストレス解消法②|睡眠時間をしっかり確保する
受験のストレスが溜まると睡眠障害が起きる可能性については先ほど紹介しましたが、眠れないからといって睡眠時間を削ってしまうと、不安や緊張のセンサーとして作用している「扁桃体」という所が活発になってさらなるストレスを生み出し悪循環に陥ってしまいます。
そのため、ストレスが溜まっている状態こそしっかり睡眠時間をとることが重要です。
とはいえ、眠れないのに無理やり眠るのは難しいので、布団に入る1時間~2時間前には食事と入浴を済ませたり、起床と就寝の時間を統一したりして質の良い睡眠が取れるように工夫をしてみましょう。
受験期のストレス解消法③|運動をしてリフレッシュをする
ストレスを解消する運動としては、有酸素運動がおすすめです。
適度な有酸素運動により、ストレスを感じている脳の働きを抑えて不安を和らげるセロトニンの生成が行われ、さらには集中力が高まるといった効果があり、学習効率的にもとても良いと言われています。
また、運動をすることによって睡眠の質も上がるため、睡眠障害の解消にもつながります。
勉強の息抜きに軽い散歩やランニングを行えば、その後の学習効率を高める効果もあるようです。
受験期のストレス解消法④|家族や友達とコミュニケーションを取る
家族や親しい友達とコミュニケーションをとることでストレス発散の効果があり、また辛い気持ちや不安なことを相談できるといったメリットがあります。
不安な気持ちや辛い気持ちを誰かに打ち明けるのは、時に勇気が必要なこともありますが、ストレスをずっと抱えたままでは良い方法に進みません。
しかし、誰かと話しているとモチベーションアップにつながったり、今の自分に必要なものが明確になったりと、多くのメリットがあります。
気持ちが前向きになる効果もあるため、まわりの人とこまめにコミュニケーションをとってみましょう。
受験期のストレス解消法⑤|生活習慣や食生活を見直してみる
朝起きれないといった理由で朝食を抜いていませんか。
朝食に限らず、食事は生活習慣を整えるといった意味で非常に重要です。生活習慣が乱れるとストレスが溜まる原因になります。
また、体に十分な栄養が行きわたらないと学習で使うエネルギーも少なくなり、学習効率が下がります。食事の栄養面食事の栄養面については、十分に気を配りましょう。
生活習慣を乱す原因はいろいろありますが、まずは朝食をしっかりとって一日のスタートを気持ちよくきりましょう。
「良性ストレス」は受験の味方になってくれる
受験生は入試を乗り切るために、大量に覚えなくてはいけない状態に追い込まれストレスを感じることがあります。しかし、このストレスを**「新しいことをたくさん覚えて、ほかの受験生との差をつけるチャンスだ!」**と発想を転換させれば、それは「良いストレス」になるのです。
こういったストレスを「良性ストレス」と言い、受験期のモチベーション向上につながり、受験の味方になってくれる効果があります。
良性のストレスには有酸素運動と同等の効果が得られるといったこともあるため、辛いストレスも発想を転換させてモチベーションを維持しましょう。
受験生のストレス症状とその解消法|まとめ
受験生は特有の時期やストレス要因の多さから精神的に多くのことを抱えることになりますが、受験期を乗り越え無事に志望校に合格することでとても大きい成功体験を得ることができます。
そのために、必ずストレスを解消する方法を見つけることが大事です。 例えばノートに言語化したり、家族や友人とのコミュニケーションでしっかり補うようにしましょう。
また、ストレスを抱えているなと感じた場合は、きちんとプライベートの時間をとって休憩をはさむことも大事です。
入試の期間が近づいて休んでいるわけにはいかないと焦る気持ちは分かりますが、ストレスを抱えて辛くなってしまって、受験を諦めるよりかは休憩を取った方が絶対にプラスの方につながるはずです。
また、生活習慣や食生活の見直しを検討して受験期を乗り越えていきましょう。