子どもに「勉強しなさい!」と言うだけでは、なかなかやる気を引き出すことはできませんよね。
親としては、どうすれば楽しく、そして効果的に子どもに勉強を教えられるのか悩むことも多いでしょう。
そこで今回は、子どもが自分から勉強に取り組みたくなるような教え方のコツや、年齢に応じた具体的な方法を解説します。
親が気を付けたいNG行動についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
勉強の教え方のコツ

子どもに勉強を教えるときには、ちょっとした工夫で学ぶ楽しさや意欲を引き出すことができます。
ここでは、家庭で簡単に取り入れられる、効果的な勉強の教え方を5つご紹介します。
- とにかく褒める
- ヒントを与えて見守る
- 具体例を使って教える
- 学んだ内容を再確認する
- 子どもに教えてもらう
1つずつ詳しく見ていきましょう。
とにかく褒める
子どもに勉強を教える時には、とにかく積極的に褒めることが大切です。
子どもが勉強をがんばったときは、「すごいね」「よく頑張ったね」と大げさなくらいに褒めることで自尊心を高め、やる気を引き出すことに繋がります。
正解したときに褒めるのはもちろんですが、間違ってしまったとしても努力に対して褒めるようにしましょう。
積極的に褒めることで、勉強に対してポジティブな印象を持たせることができます。
ヒントを与えて見守る
答えをそのまま教えるのではなく、ヒントを与えながら答えを導く手助けをしましょう。
結論を一方的に教えるだけでは、自分で考える力が身に付かず、勉強の効果が半減してしまいます。
自分で答えを見つけることができると達成感が生まれ、次への意欲にも繋がるでしょう。
過干渉になりすぎず、ヒントを出すタイミングを工夫しながら、子どもが主体的に問題解決に取り組めるようにすることが重要です。
具体例を使って教える
子どもに勉強を教える際は、日常生活に関連づけた具体例を使うことで理解が深まります。
例えば、分数の大小を教える際には、「3人で分けたケーキと4人で分けたケーキ、どちらが大きい?」と聞くと、直感的に理解しやすくなるはずです。
他にも、テコの原理を教える時には、実際に定規と消しゴムを使って実験してみるのも良いでしょう。
このように、難しい内容でも身近なものに置き換えることで子どもの興味を引きやすくなって、知的好奇心を引き出すことができます。
学んだ内容を再確認する
一度学んだ内容を再確認することで、知識の定着が図れます。
**「さっき教えた計算、覚えているかな?」**とクイズ形式で確認したり、時間を置いて同じ内容を繰り返すと効果的です。
忘れるのは自然なことだと理解し、イライラせず根気強く教えていきましょう。
反復練習は苦手分野の克服にも役立つため、ぜひ取り入れてみてください。
子どもに教えてもらう
子どもに「先生」役を任せて教えてもらうという方法も非常に効果的です。自分が説明することで理解が深まり、学んだ内容を整理する機会にもなります。
また、コミュニケーションを取りながら勉強できるので、楽しさを感じることもできるでしょう。
「親に教えた」という自信は、勉強に対するモチベーションの向上にも繋がります。
年齢に応じた勉強の教え方

子どもの年齢や成長段階によって、最適な勉強の教え方は異なります。ここでは、小学生と中学生それぞれに適した教え方のポイントをご紹介します。
年齢に合わせたアプローチを意識することで、子どもの理解度ややる気が大きく変わるでしょう。
小学生の場合①|楽しめる勉強法を取り入れる
小学生には、楽しみながら学べる工夫が必要です。
例えば、ゲーム感覚で問題を解いたり、視覚的にわかりやすい教材を使うことで、興味を引き出しましょう。
「遊び」の延長線上に学びを置くことで、勉強へのハードルを下げ、継続的な学習習慣を築きやすくなります。
実際の研究結果でも、楽しい学びは知識の定着率を高めるとされています。
小学生の場合②|子どものペースを尊重する
小学生は、学びのスピードや得意分野が1人ひとり大きく異なります。
一方的に詰め込みすぎず、子ども自身が「やってみたい」「もっと知りたい」と思えるペースで進めることが重要です。
たとえば、わからない部分はじっくり時間をかけて復習し、自信をつけることで次の学びにつなげられます。
焦って進めると、理解が追いつかず苦手意識を持つ原因になるため注意してください。
中学生の場合①|学習計画を一緒に作る
中学生になると、部活や習い事のほか、人間関係が広がることで小学生の時よりも勉強に充てる時間が少なくなりがちです。
そのため、目標設定や計画を立てる力を育むサポートを行いましょう。
特に、定期テストに合わせて計画を作り、優先順位を明確にすれば効率的な学習が可能になります。
文部科学省も、計画的な学習が学力向上に深く関わっていることを報告しているほどです。
中学生の場合②|集中しやすい環境を整える
中学生が集中して勉強できるようにするためには、勉強しやすい環境を整えることが大切です。
たとえば、机の上を片付けて教科書やノートだけにすると、気が散らずに勉強に集中できます。
勉強する部屋にはテレビを置かず、スマホは一時的に使用できないようにするなどの工夫をしましょう。
照明や周囲の環境音も集中力に大きな影響を与えるため、親ができる範囲でなるべく集中しやすい環境を整えるよう心がけてみてください。
親が気を付けるべきNG行動

勉強を教える際に、親の言動が子どものやる気や自信に悪い影響を与えることがあります。
良かれと思ってしている行動が、実は逆効果になっていることも少なくありません。
ここでは、子どもの学びをサポートするために親が避けるべきNG行動と、その改善策について詳しく解説します。
できないことを怒る
勉強を教える際に親がイライラしたり勉強を強要すると、子どもの学習意欲を損ない、勉強嫌いの原因となる可能性が高いです。
また、問題を間違ったことを叱ると、子どもは間違うことを恐れて学ぶ姿勢を失いかねません。
間違いは成長の一部として捉えて、次に繋げるための考えを促すことが重要です。
「ここは惜しかったね、次はこうしてみよう!」といったように励ましながら、一緒に問題を考えるようにしましょう。
答えをすぐに教える
勉強を教える際、すぐに答えを教えてしまうと、自分で考える力が育ちません。
ヒントを出しながら子ども自身で考えさせ、問題が解ける喜びや学ぶ楽しさを実感させることが重要です。
また、親が一方的に教えるだけでは、子どもが理解したふりをしてしまう可能性があります。
一方的に教えるのではなく、子どものペースに合わせながら一緒に考えることを心がけてください。
他の子どもと比べる
子どもの競争心を引き出そうとして、兄弟や親戚、友達と比較することがあります。
ですが、競争心を引き出すどころか、かえって劣等感を生み、勉強への意欲を削ぐ原因となるため絶対にやめましょう。
「○○ちゃんはできてたよ」といった声掛けはもちろんNGですが、褒める時でも誰かと比較しないように注意してください。
「○○ちゃんより字がきれい!」ではなく、「前より字がきれいに書けるようになったね」のように、子どもの努力や成長を認めてあげることが、モチベーションの向上に繋がります。
外部のサポートも活用する
親が子どもに勉強を教えるのは簡単なことではありません。
教え方を間違えてしまうと、勉強嫌いになったり、せっかく学んだ内容が全く定着していない可能性もあります。
やる気をあげて勉強を習慣化するために、場合によってはプロのサポートを受けることも有効です。
個別指導塾・集団指導塾・オンライン塾・家庭教師など、さまざまなタイプがあるので、子どもの特性を考えながら子どもに合った指導スタイルを選びましょう。
勉強の教え方のコツ|まとめ

勉強の教え方ひとつで、子どものやる気や学習効果は大きく変わります。
まずは褒めることや具体例を使うことなど、子どもの特性を活かした教え方を試してみましょう。
ただし、できないことを怒ったり他の子どもと比べたりするNG行動は逆効果です。
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