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小中学生が漢検を受けるメリットは?級別レベルと出題内容も紹介

小学生、中学生は、英検だけでなく、漢検も受験しましょう。

芸能人の中には漢検に挑戦されている方が多くおり、西川史子さん・ウド鈴木さん・青木さやかさんなどが2級合格者で、宮崎美子さん・ガンビーの小林さんなどは1級を合格しています。

漢検を受ける条件で年齢制限はありませんが、級別で目安となるレベルがあります。

漢検は取得難易度が優しく、知名度もあるため時間に余裕がある方は取得することがおすすめです。

この記事では小中学生が漢検を受けるメリットや、級別のレベルと出題内容に関しても解説していきます。

小中学生が漢検を受けるメリット

筆ペンで漢字を書く子ども

漢検を受けるとどんなメリットがあるのでしょうか。

ここでは小中学生が漢検を受けるメリットについてご紹介します。

小中学生が漢検を受けるメリット①|学びの習慣が身に付く

小中学生が漢検を受けるメリットのひとつめとして、学習する習慣が身につくことがあげられます。

漢検に合格するためには、その級の範囲内の漢字を勉強しなければいけません。

漢字や語句をたくさん覚えなくてはいけないため、多く学習が必要になります。

漢検の合格を目指し、1日30分でも机に向かう習慣ができればそれは大きな成長ですね。

小中学生が漢検を受けるメリット②|中学・高校入試や定期試験に役立つ

小中学生が漢検を受けるメリットのふたつめとして、中学・高校入試や定期試験に役立ちます。

漢字は入試や定期試験で必ず出題される問題です。漢検の勉強をしておくことで入試の漢字対策に役立ちます。

また、高校入試では直接得点がプラスされたり、内申点の評価が上がったり、合否の判定として活用されます。

中学入試は5級まで勉強すれば足りますが、語彙力アップを目指すなら4級以上が目安となっており、高校入試で評価される級は3級以上となります。

実際、日本漢字能力検定協会が令和3年に実施した「高等学校における漢検活用校数」によれば、全国の高校の約半数が漢検を入試で活用しています。

小中学生が漢検を受けるメリット③|基礎学力が上がる

小中学生が漢検を受けるメリットの3つめとしては、基礎学力が上がることです。

漢字能力は全ての教科の土台となってくるため、漢字能力を高めることで基礎学力が上がります。

国語の教科書のみならず、教科書は全て日本語で書かれているため漢字の読み書きができないと何も学べません。多くの漢字が読めるようになることで読解力や語彙力の応用が効くようになります。

小中学生が漢検を受けるメリット④|将来に役立つ

小中学生が漢検を受けるメリットの4つめとしては、将来に役に立つことです。

漢検などの検定は有効期限がないため、1回取得しておくだけで就職や転職での履歴書やエントリーシートに書くことができます。

また、漢検の資格を持っておくことで「教養」があると判断され、有利に働くこともあるそうです。

漢検の級別レベルと出題内容

漢検3級と書かれたブロック

漢字検定は1級から準1級・2級・準2級と3級~10級までの12段階にわかれています。

漢字検定は、1級、準1級、2級、準2級と、3級〜10級までの12段階に分かれています。

級別レベルと出題内容について紹介していきます。

漢検の級別レベルと出題内容|10級

レベル 対称漢字数 出題内容
10級 小学1年生 終了程度 80字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き

漢検は乱雑な文字だと正解にならないので注意しましょう。

漢検の級別レベルと出題内容|9級

レベル 対称漢字数 出題内容
9級 小学2年生 終了程度 240字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き

漢検9級のレベルは小学2年生修了程度で、出題内容は10級と同じです。

文字数は10級と比べると9級の方が多いです。

漢検の級別レベルと出題内容|8級

レベル 対称漢字数 出題内容
8級 小学3年生 終了程度 440字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同じ漢字の読み/送り仮名/対義語

漢検8級のレベルは小学3年生修了程度で、出題内容は9級のときと比べて多くなり、筆順・画数、漢字の読み、漢字の書き、部首・部首名、同じ漢字の読み、送り仮名、対義語になります。

漢検の級別レベルと出題内容|7級

レベル 対称漢字数 出題内容
7級 小学4年生 終了程度 642字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語

漢検7級のレベルは小学4年生修了程度で、出題内容は筆順・画数漢字の読み、漢字の書き、部首・部首名、同音異字、三字熟語、送り仮名、対義語です。

漢検7級では三字熟語が出題されます。

漢検の級別レベルと出題内容|6級

レベル 対称漢字数 出題内容
6級 小学5年生 終了程度 835字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語

漢検6級のレベルは小学5年生修了程度で、出題内容は筆順・画数、漢字の読み、漢字の書き、部首・部首名、同音異字、同じ漢字の読み、送り仮名、対義語となっています。

漢検7級の出題内容と比べると三字熟語が消え、同じ漢字の読みが追加されています。

漢検の級別レベルと出題内容|5級

レベル 対称漢字数 出題内容
5級 小学6年生 終了程度 1026字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語・類義語/熟語の構成

漢検5級のレベルは小学6年生修了程度で、出題内容は6級の出題内容に三字熟語と熟語の構成が追加されています。

対象漢字数が1000字を超えてきているため、少なくても3ヶ月前くらいから対策を始めましょう。

漢検の級別レベルと出題内容|4級

レベル 対称漢字数 出題内容
4級 中学校 在学程度 1339字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語・類義語/熟語の構成/誤字訂正

漢検4級のレベルは中学校在学程度で、出題内容は5級とほぼ同じで三字熟語ではなく四字熟語になっています。

熟語は漢字だけを覚えるのではなく熟語の意味も覚えるようにしましょう。

漢検の級別レベルと出題内容|3級

レベル 対称漢字数 出題内容
3級 中学校 卒業程度 1623字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語・類義語/熟語の構成/誤字訂正

漢検3級のレベルは中学校卒業程度で、出題内容は4級と変わりません。

漢検の級別レベルと出題内容|準2級

レベル 対称漢字数 出題内容
準2級 高校 在学程度 1951字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語・類義語/熟語の構成/誤字訂正

漢検準2級のレベルは高校在学程度で出題内容は3級と変わりません。

漢検準2級の目安勉強時間は30時間〜40時間と言われています。

漢検の級別レベルと出題内容|2級

レベル 対称漢字数 出題内容
2級 高校 卒業程度/大学・一般程度 2136字 筆順・画数/漢字の読み/漢字の書き/部首・部首名/同音異字/三字熟語/送り仮名/対義語・類義語/熟語の構成/誤字訂正

2級のレベルは高校卒業から大学・一般程度で出題内容は準2級と変わりません。

2級から急激にレベルが上がるため、より多くの勉強が必要となってきます。

漢検の級別レベルと出題内容|準1級

レベル 対称漢字数 出題内容
準1級 大学・一般程度 約3000字 漢字の読み/漢字の書き/対義語・類義語/誤字訂正/同音・同訓異字/故事・ことわざ

準1級のレベルは大学・一般程度で出題内容が漢字の読み、漢字の書き、対義語・類義語、誤字訂正、同音・同訓異字、故事・ことわざになります。

準1級では、ことわざ・故事が出題されます。

10級から2級までは、対象漢字数は200字〜300字程度ずつ増えてきましたが、準1級は2級から一気に800字も増えます。

漢検の級別レベルと出題内容|1級

レベル 対称漢字数 出題内容
1級 大学・一般程度 約6000字 漢字の読み/漢字の書き/対義語・類義語/誤字訂正/同音・同訓異字/故事・ことわざ

漢検1級のレベルと出題内容は準1級と同じですが、対象漢字数は一気に3000字も増えて6000字になります。

漢検1級に合格するには相当な努力が必要となります。

級別合格基準と合格率

漢検の合格基準は級別で異なります。

ここからは級別の合格基準と合格率についてご紹介します。

漢字検定の級別合格基準と合格率|10級

満点 合格基準
10級 150点 120点(80%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|9級

満点 合格基準
9級 150点 120点(80%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|8級

満点 合格基準
8級 150点 120点(80%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|7級

満点 合格基準
7級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|6級

満点 合格基準
6級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|5級

満点 合格基準
5級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|4級

満点 合格基準
4級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|3級

満点 合格基準
3級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|準2級

満点 合格基準
準2級 200点 140点(70%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|2級

満点 合格基準
2級 200点 160点(80%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|準1級

満点 合格基準
準1級 200点 160点(80%)

漢字検定の級別合格基準と合格率|1級

満点 合格基準
1級 200点 160点(80%)

小学生と中学生が漢検を受験するなら何級?

漢検の勉強をする男の子

もし漢検を受けるとしたら、何級を受ければいいのでしょうか。 小中学生が受験するならば、何級を受けるのがよいのかをご紹介します。

小学生の場合

小学生低学年は10級〜8級がよいでしょう。 無理をせずに復習の漢字で受けるのがよいでしょう。

小学生中学年は8級〜6級がよいでしょう。 小学中学生では、学習漢字を理解しながら文や文章中で使えるようにしましょう。

小学生高学年は5級か4級がよいでしょう。 小学校で学んだ全ての漢字が範囲のため勉強のときに復習できるため、小学生で学ぶ漢字を完璧にしておきましょう。

中学生の場合

中学1・2年生は4級か3級がよいでしょう。 上述の通り、中学校から漢検は入試に影響してくるため、早いうちに取得しておきましょう。

中学3年生は3級〜準2級がよいでしょう。 中学3年生は受験の年でもあるため、漢検を受ける余裕があまりないと思いますが、受験勉強と合わせて中学で学んだ漢字を勉強しておくことで受験に役立ちます。

小中学生が漢検を受けるなら何級?級別レベルと出題内容も紹介|まとめ

この記事では、小中学生が漢検を受けるメリットや級別のレベルと出題内容に関して詳しく解説してきました。

漢検を取るメリットをまとめると以下のとおりです。

  • 学びの習慣が身につく
  • 中学入試や・高校入試、定期試験に役立つ
  • 基礎学力が上がる
  • 将来に役立つ

漢検に合格することは決して簡単なことではないですが、取っておいて損はないため取っておくことがおすすめです。

また、漢検の勉強をするときは十分な勉強時間を確保し挑むようにしましょう。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。