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効率良く暗記できる時間帯はある?暗記と時間帯の関係を解説

暗記科目が苦手で、時間をかけて勉強しているのになかなか身に付かないと悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。

暗記科目に苦手意識を持っている方は、時間帯を変えて勉強することで暗記の効率をアップすることができます。 時間帯によって勉強する科目をかえると効率的ですので、効率良く暗記できる時間帯に暗記科目を勉強するのがおすすめです。

この記事では、効率的に暗記できる3つの時間帯と、暗記科目を勉強するコツを解説します。

暗記と時間帯は関係ある?

砂時計

時間帯によって人間の脳の働きや状態は変わります。ですので、脳が記憶に適した時間帯を知ることで、より効率的に勉強した内容を覚えられます。

人間の記憶は短期記憶と長期記憶で脳に記憶されます。勉強などの情報をインプットしてすぐの記憶は短期記憶として記憶されますが、時間が経つと短期記憶の情報は忘れてしまいます。 ですので、暗記した内容を長期記憶に定着させる工夫が必要です。短期記憶が長期記憶に定着するのは、反復で繰り返し記憶するほか、睡眠時間中の記憶の整理による効果があります。

部活やアルバイトなどと両立している方の場合、時間をかけて反復で暗記するのは難しいため、時間帯を絞って効率的に暗記科目の勉強を進めましょう。

効率よく暗記できる時間帯

朝日を浴びた机と椅子

暗記科目を勉強するなら「起床後の朝」「夕食後」「就寝前」の3つの時間帯に行うのがおすすめです。

ここでは、3つの効率よく暗記できる時間帯と、その理由を解説します。

起床後の朝

起床してすぐの朝の時間帯は、最も状態の良い脳で勉強できるゴールデンタイムです。

睡眠中に疲れが取れた起床後の脳の状態は1日で最も良く、起床から1時間〜2時間の時間帯を「脳のゴールデンタイム」と呼ぶこともあります。

また、睡眠中に前日の記憶が整理された状態になるため、朝の脳は記憶できる容量も1日のうちで最も大きく、効率良く暗記を進めることができます。

記憶は睡眠中に定着すると言われており、起床後の暗記では前日の夜に覚えた内容の復習から始めれば、より深く内容を記憶に定着させることができます

また、登校前の時間帯は限られた時間での締切効果により集中力が高まる時間帯でもあります。ダラダラと勉強するよりも、限られた時間に集中した方が時間を有効に使えますね。

良好な状態の脳で高い集中力を保って勉強できるので、数学の応用問題の解き方や、英語の長文読解の解き方など、脳に負荷がかかる学習を行うのにも最適な時間帯です。

夕食後

夕食後は、作業的に暗記科目を勉強におすすめの時間帯です。

夕食を取ってゆっくり休んだ夕食後の時間帯は、学校での勉強の疲労も取れたリラックスタイムですので、英単語や地理などの単純な暗記科目の勉強に適しています。

夕食後の時間帯は、日中の活動で脳は疲れていますので、脳に負荷がかかる問題集よりも、考えずに反復できる暗記科目がおすすめです。単語帳の音読などを行い、眠気対策をしながら暗記をするのも良いですね。

ただし、夕食を食べ過ぎて満腹になってしまうと、眠くなってしまい勉強に集中することができませんので、夕食は腹八分を心がけるようにしましょう。

就寝前

就寝前の数時間も、暗記のゴールデンタイムと言っても良い時間帯です。

記憶が脳に定着をするのは睡眠時と言われています。なかでも、就寝する直前にインプットされた情報は記憶に定着しやすく、長期記憶として定着すると言われています。

ですので、時間帯別に勉強内容を変えるのであれば、就寝前に暗記科目に取り組むのが最も効率的ですね。

ただし、効率的に暗記できる時間帯だからといって、睡眠時間を削って勉強するのは逆効果です。就寝時間に合わせて終了時間を決めておき、充分な睡眠時間を確保しておくようにしましょう。

暗記するときのポイント

勉強する男の子

時間帯だけではなく暗記の効率を上げるポイントにも注目しておきましょう。

ここでは、暗記をする時により効果的に勉強できるポイントを紹介します。

充分な睡眠時間を確保する

人間の記憶が長期記憶として脳に定着されるのは睡眠中ですので、充分な睡眠時間を確保することが重要です。

慢性的に睡眠時間が不足している方の脳の状態は、徹夜をした時のパフォーマンスと同等と言われており、記憶力も低下するため暗記の効率が悪くなってしまいます。 就寝前に覚えた内容は定着しやすく暗記科目の勉強に適していますが、睡眠時間を削ってしまわないように意識しておくのがポイントです。

また、半身浴などを行い、良質な睡眠を意識するのも効果的です。

運動で気分転換をしよう

暗記科目の勉強は単調な反復の勉強になりやすく、勉強に飽きてしまいがちです。

勉強中の気分転換として、適度な運動を取り入れると眠気を覚ますことができますし、リラックス効果を得られるため、脳の状態を良好に保つことができます。

特に、起床後にウォーキングなどを行うと、幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を促すことができますので、脳を覚醒させることができます。

隙間時間を活用して暗記する

暗記科目の勉強は、繰り返し反復して暗記する回数を増やすことで、より記憶の定着に期待できます。

トイレの時間や歯磨きの時間など、ちょっとした隙間時間を活用して暗記することで、効果的に暗記をすることができます。

お風呂に、防水や多少濡れてもいい単語帳などを持ち込んで、お風呂時間に暗記の勉強をするのもおすすめです。

暗記に効率の良い時間帯|まとめ

暗記の効率をアップさせるためには、時間帯別の脳の働きを知り、暗記に効率の良い時間帯に暗記科目を勉強するのがおすすめです。

人間の記憶は睡眠中に整理され、長期記憶として定着しますので、特に就寝前は最も暗記に効率の良い時間帯です。また、起床後の疲れが取れた脳の状態は良好ですので、朝に前日の暗記の復習をすれば相乗効果での記憶の定着が期待できます。

暗記科目に苦手意識を持っている方は、効率良く暗記できる時間帯を意識してみてはいかがでしょうか。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。