今回は、不登校の子どもが勉強をしない理由と、不登校の子どもを持つ親が子どものためにできることについて解説します。
不登校の子どもに無理をさせるのは禁物ですが、勉強をしないわが子を見ていると、「このままで大丈夫なのか」と不安になってしまう保護者も多いです。
記事の前半では、不登校の子どもが勉強しない理由、後半では親ができること、そして不登校でもできる勉強方法について紹介したので、不登校の子どもを持つ保護者は参考にしてください。
不登校の子どもが勉強しない理由
不登校の子どもが勉強をしない理由がわからないとその対処法もわからなくなってしまうので、まずは不登校の子どもが勉強しない理由を解説します。
ここでは主に3つの理由に分けて紹介していきます。
勉強しない理由|気力がない・疲れている
そもそも、不登校の子どもは、 「学校に行かなくてはいけない」 という義務感を感じながら、気を張って通学をしていました。
しかし、その頑張りも限界を超えてしまうと不登校になってしまいます。
今まで溜まっていた疲労感で精神的にも疲れており、心身共に疲れ切ってしまっているため、勉強する気力がないことが多いです。
基本的に無気力な状態になってしまっている子どもが多いので、勉強する気が起きません。 この場合は無理に勉強を強いるのは逆効果なので、やめておきましょう。
勉強しない理由|どのように勉強したら良いのかわからない
不登校中の子どもの中には、そもそも勉強の方法がわからないという子どもが多いです。
不登校で学校に行っていない間に学校の勉強は進んでおり、いざ勉強しようと思ってもどこからどうやって勉強したら良いのかわからず、勉強を始めることができないということが原因になります。
記事の後半でも紹介しますが、この場合は保護者が一緒に勉強をしてあげる、もしくは家庭教師や通信教育・オンライン授業・通塾などの対策が効果的です。
勉強しない理由|勉強する意味が分からない
そもそも、勉強する意味をしっかり理解している子どもは少ないです。
ましてや毎日学校に行っている子でも勉強する意味が分からない子が多いので、不登校の子どもが勉強する意味が分からないというのも無理はないでしょう。
中学校で習う英語や数学など大人になっても使うものもありますが、学生時代は、 「何で勉強するんだろう」 「大人になってこんなの使わないだろう」 と思ってしまうものです。
ましてや不登校の場合は無気力に至っている子どもが多いため、余計勉強する意味を見出すことが難しいです。
不登校の子どもを持つ親ができること
なぜ不登校中の子どもが勉強をしないのか、その理由について解説しました。 ここからは、実際に不登校の子どもを持つ親ができることを紹介していきます。
親ができること①無理やり勉強させようとしない
まず1番大切と言っても過言ではないことは、無理やり勉強させたり、無理やり学校に行かせようとしないことです。
人間関係・進路・勉強・先生・授業など不登校になる原因や子どもが抱えている悩みは様々ですが、不登校になるには理由があります。
子どもが抱えている心と体の疲労から回復させることが第一です。 まずは子どもの精神的・心身的ケアから行いましょう。
親ができること②徐々に規則正しい生活習慣に戻す
不登校になると生活リズムが崩れやすいので、規則正しい生活リズムに戻す努力・工夫が必要です。
学校に行かないからといって夜更かしをし、遅く寝たからといって朝遅く起きたりせずに早寝早起きを心がけ、食事も1日3食しっかりと食べるようにしましょう。
また、ずっと家にいるのではなく日に浴びたり、少しでもいいから体を動かすなどの工夫も大切です。
さらに、不登校の子どもの中にはスマホが原因で朝起きられない起床困難や午前中の不調等の症状は血圧の調整がうまくいかないことで不調が生じている起立性調節障害という病気の可能性も考えられます。
思い当たる節のある方は、早めに医療機関で診察をしてもらうという方法もあります。
親ができること③心配しすぎない
子どもも学校に行かなくてはいけないと思っているものの、実際のところいけていない状態です。
そんな心配や焦りを感じている時に、親が心配しすぎてしまうとその焦りが子どもに伝わってしまい、学校に行けていないことにより不安を感じ始め、精神状態が悪化してしまう可能性があります。
不登校中の勉強の遅れは十分取り返すことができます。 また、不登校でも子どもの頑張り次第で高校に進学することも可能です。
これからの長い人生の中で不登校になっているこの期間はほんの少し、わずかなものにしかすぎません。
今後の長い人生を見据え、今後頑張るための休息期間だと思う位の感覚で接してあげ、子どもがやる気になったら付き合ってあげる程度で大丈夫です。
親ができること④学習できる環境を整える
子どもが勉強できるスペースは十分に確保されているか、子ども部屋が散らかっていないか、そもそも子どもが勉強できるスペースはあるかについて確認しましょう。
散らかっていると集中力が散漫してしまうだけでなく、勉強をしようという気も起きないので、まずは勉強できる環境を整えてあげることが大切です。
親ができること⑤親も勉強する
不登校の子どもにとって1番近くにいる大人は親です。
その親が勉強を楽しむ姿を見せることで、親が楽しそうに勉強している姿を見て「自分も勉強しよう!」と、勉強するきっかけになる可能性もあります。
一緒に勉強をすることで、勉強する方法がわからないという悩みも解決することができます。
不登校でもできる勉強方法
最後に不登校でもできる勉強方法を紹介します。 無理はせずに、簡単に取り入れられることから取り入れてみてください。
不登校でもできる勉強法|自宅学習・自主学習
自宅学習・自主学習は、自分で勉強しようという気持ちさえあれば不登校の子どもでもできます。
不登校の子どもは心も体も無気力な子どもが多いため、親と子どもで協力して行うことで、子どものペースに合わせて勉強することができます。
不登校でもできる勉強法|通信教育
通信教育なら
- 今学校でどんなことをやっているのか
- どこまで進んでいるのか について把握することができます。
そのため、今何ができていないといけないかという情報をもとに子どものペースに合わせて勉強を進めていくことができます。
通信教育をもとに保護者と一緒に勉強するという方法もありますが、基本的にはひとりでも勉強できる子どもに向いている勉強方法です。
不登校でもできる勉強法|オンライン授業
オンライン授業は、自宅にいながらも塾にいるかのような授業を受けることができます。
塾によっては双方向を取り入れているため、お互いに顔を見ながら勉強できるので、外部との関わりが増えることで、不登校で暗かった子どもも明るくなる可能性があります。
また、外部との関わりから友達と一緒に学ぶことが楽しいと感じることで、学校にも行ってみようかなという気持ちを作ることにも期待できます。
不登校でもできる勉強法|フリースクール
フリースクールは民間運営の教育機関で、不登校の子どもの居場所を提供して学習支援やカウンセリングなどを行っている場所です。
所属している学校とフリースクールが提携している場合は、学校に行かなくてもフリースクールに通うだけで出席扱いとしてくれる可能性もあるので、フリースクールに通う場合は学校に確認することをおすすめします。
フリースクールに通うことで外出の機会が増えるだけでなく、他の子どもや大人と接する機会ができるので家庭以外の居場所を作ることができ、仲のいい友達ができることで学校にも通えるようになる可能性もあります。
不登校で勉強しない子どもの理由と親ができること|まとめ
今回は不登校の子どもがなぜ勉強しないのか、その理由と不登校の子どもを持つ親ができることを紹介しました。
不登校の子どもは心身ともに疲れ切っており、無気力な状態である可能性が高いので、無理して勉強させるのは逆効果です。
オンライン授業なら自宅にいながら授業に参加できるため、自学自習の習慣にもつながり、外部との接触が増えることで学校に行こうという気持ちになる可能性もあります。
学研オンエアなら、双方向のオンライン授業で自宅にいながらも塾にいるかのような授業を受けることができます。
また、他の生徒ともオンラインで関わることのできるコミュニティー等も用意しているので、不登校の子でも同世代の子どもと関わることが可能です。
無理せず、子どもに合った方法で勉強に取り掛かりましょう。