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テスト前日でも大丈夫!1日でテスト範囲を暗記するコツをご紹介

定期テストまでに時間がなくて困っている方の中には、テスト前日の一夜漬けでピンチを乗り越えようと思っている方もいるのではないでしょうか。

テスト前日の一夜漬けや徹夜はおすすめすることができません。とはいえ、テストの前日で追い込まれている方には、背に腹はかえられないですね。

この記事では、一夜漬けでのメリット・デメリットから、1日でテスト範囲を丸暗記するコツを解説します。

【初めに】一夜漬けの暗記はおすすめしません

深夜に勉強する男の子

テスト前日に一夜漬けで暗記をすることでのメリットがゼロとは言いませんが、メリットを上回るデメリットが大きく、可能な限り避けるべきであることが前提です。

ここでは、一夜漬けで暗記をするメリットとデメリットについて解説します。

一夜漬けでの暗記のメリット

テスト前日に一夜漬けをして勉強をすれば、睡眠時間を勉強に充てることができるので、単純に勉強時間を確保することができます。

テスト期間にほとんど勉強をしていなかった、とか、ほかの科目に手一杯でまったく勉強していない科目がある、という場合、テスト前日の数時間でも勉強に充てることができれば、一時的な点数アップを見込める可能性があります。

また、人間の脳は、直前までに見ていた情報を「短期記憶」として記憶する性質があります。

一夜漬けで寝ずに暗記科目を勉強しておけば、記憶が消える前にテストを受けることができるので、ピンチを乗り越えられるかも知れませんね。

一夜漬けでの暗記のデメリット

脳の記憶が、短期記憶から長期記憶に定着する時間は睡眠中です。

ですので、睡眠を取らずに徹夜で勉強しても、暗記した内容がしっかりと脳に定着することはありません。仮に、一夜漬け明けのテストで良い点数を取ることができても、それが自分の学力として身に付くことはありません

また、睡眠不足の状態では、集中力が低下してしまい、ケアレスミスが起こる可能性もあります。集中力の切れた状態では、暗記科目はどうにかなっても応用問題に頭が回らなくなってしまいますので、総合的に点数が上がるとは考えられません。

寝ずに無理をして勉強して、テストを受けられなくなったり、睡眠不足で集中力を欠いてミスを連発してしまうと、本末転倒もいいところになってしまいますね。

テスト前日にどうしても暗記が必要な場合のコツ

時計

一夜漬けは決しておすすめできるものではありませんが、テストを乗り切るために背に腹をかえられないということもあるでしょう。

ここでは、テスト前日にどうしても暗記が必要な場合の勉強のコツを紹介します。

勉強する時間割を決める

テスト前日に一夜漬けで暗記をする場合、徹夜で寝ずに勉強をしたとしても勉強できる時間数は限られてしまいます。

夕食後の20時頃から、翌日の登校時間の8時まで勉強をする場合でも、最長で12時間が暗記に充てられる時間ということになります。

テスト前日の一夜漬けの場合、あらかじめ各教科に割ける時間割を決めて、時間が来たら諦めて次の教科に移るようにしましょう。

暗記するべき全体の量を把握する

テスト前日の限られた時間では、テスト範囲全てを暗記することは不可能です。

手当たり次第に暗記していくのは非効率的ですので、まずは暗記するべき全体の量を把握するようにしましょう。

そのうえで、暗記する分量の多い教科は時間を多く割くなど、時間割にも工夫が必要です。

範囲を絞って繰り返す

記憶は、繰り返し反復して情報をインプットすることで定着します。

ですので、テスト範囲の全体を網羅するよりも、ここだけは確実に暗記しておこうという範囲に絞って繰り返し暗記する方がおすすめです。

繰り返し暗記する際には、書いて覚えるよりも音読をして覚える方が時間がかかりません。分からない所があっても止まらずに最後まで続けて、2周目以降は覚えていなかったものに絞って音読をすると効率的です。

高得点を狙わない

テスト前日の一夜漬けの場合、高得点を狙わずに諦めるべき所は諦める選択も必要です。

例えば、英語なら単語と重要文法事項、表現に絞る、また、理系科目は公式を用いた基本例題を丸暗記するだけ、など、暗記科目に絞って勉強するのがおすすめです。

暗記科目の印象がある英語ですが、文法の組み立てなど応用力の問われる英語は一夜漬けが通用しにくいので、思い切って捨てるのもひとつの方法です。

テスト前日に暗記する際の注意点

深夜に勉強してそのまま眠ってしまった女の子

テスト前日に一夜漬けで暗記をする際には、知っておかなければならない注意点があります。

一夜漬けはテストの最終日のみにする

中学生・高校生の体力なら、テスト期間の2日〜4日間くらいなら続けて一夜漬けをしても大丈夫と思ってしまうかも知れません。

しかし、徹夜での勉強は想像以上に体力を奪われてしまいますので、一夜漬けをするのは、どうしても必要な日のみに限定しておきましょう。

体力には個人差があります。体調を優先して、無理そうなら身体を壊さないように思い切って寝るようにしましょう。

仮眠をとってテストに遅刻しないように注意!

朝、30分だけでも仮眠を取ってから出かけようというつもりだったのに、つい寝過ごしてしまうというのは、一夜漬けでの勉強でありがちなトラブルです。

朝まで頑張って暗記をしていたのに、仮眠で寝過ごしてしまい、テストの時間に遅刻してしまっては頑張った意味がありません。

一夜漬けをするなら、寝ずにテストを受けるくらいの覚悟で行いましょう。

一夜漬けで点数が取れても定着しにくい

一夜漬けで暗記をした記憶は、短期記憶として記憶されますので、時間が経つと忘れてしまいます。

仮に高得点を取ることができても、自分の学力として定着したわけではありませんので、次に同じ問題が出て正解できない可能性が高いです。

ピンチを乗り切ったら、必ずテスト範囲を復習して内容をしっかり定着させておくようにしましょう。

テスト前日の暗記のコツ|まとめ

テスト前日に一夜漬けで暗記をしても、内容が実力として定着するわけではありません。

また、睡眠不足の状態では、脳のパフォーマンスは大幅に低下してしまいますので、暗記問題で少し点が取れても応用問題で点数が下がり、結果として高得点を取れないということも。

ピンチを乗り切るためにテスト前日に暗記が必要という場合、暗記する範囲を絞って繰り返し反復して勉強をするのが効率的です。

ピンチを乗り切ったら、次回以降のテストでは、一夜漬けをする必要が無いように、計画を立てて勉強するようにしましょう。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。