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お役立ちコラム

勉強のモチベーションを上げたり、保ったりするにはどうしたらいい?

やらなきゃいけないとわかっているのに、どうしても勉強する気になれない……。誰でも経験のある悩みだと思います。

とはいえ、「やりたくないからやらない」が通用しないのが勉強のつらいところ。簡単に勉強のやる気をアップさせる方法があれば知りたいですよね。

今回は、なかなか勉強に取りかかれない人のために、勉強のモチベーションを上げる方法や、モチベーションを上手に保つコツをご紹介していきます。

モチベーションアップにお悩みの方は、この記事を参考にしてください。

どうして勉強をする気になれないの?

教科書の上に頭を置いて寝てる人

そもそも、なぜ勉強のやる気が出ないのでしょうか。 「勉強が楽しくないから!」と言うのは簡単ですが、なぜ楽しくないのでしょうか、その理由まで考えたら、モチベーションアップのカギが見えてくるかもしれませんよ。

まずは勉強のやる気が起きなくなる理由について考えていきましょう。自分がどのパターンに当てはまるのかを探してみてください。

ほかのことが気になってしまう

勉強以外のことが気になってやる気が起きない、というのはよくあるパターンです。何に気をとられてしまうかは、主に以下の3つに分けられるのではないでしょうか。

-楽しいことがしたくて、勉強を後回しにしてしまう -悩みごとがあって、勉強どころではない -体調が悪くて、勉強に集中できない

勉強より楽しいことを優先してしまうというのは、誰でも身に覚えがあるでしょう。このほか、悩みごとや体調面での心配ごとがあるときにも、勉強のやる気が起きにくくなってしまいます。

勉強にはエネルギーが必要。心身ともに元気な状態でないと、なかなか勉強には取りかかれないのです。

明確な目標がない

勉強は目的ではなく手段です。自分が何を目指しているのか、これが決まっていないと、勉強のモチベーションは上がりません。

体育の授業で長距離を走ることを想像してみてください。先生から「ゴールは決めていない。止まれと言うまで走り続けなさい」と言われたらどう思いますか?どれだけ走ったらゴールなのかわからないという状況は、かなり苦痛に感じられるはずです。

見通しが立たず、ゴールすら見えない状態で努力し続けるのは苦しいこと。続ける気になれないのも無理はありません。

思うような成果が出せない

目標を決めて、そこに向かって努力していたところで、思うような結果が返ってこなかったら気持ちが折れてしまいますよね。

自分なりに頑張っているのに、その頑張りが報われない。評価してもらえない。これもまた、勉強のモチベーションを下げる大きな原因となります。

つらいことを避けたいと考えるのは自然なこと。頑張っても成果が出ないなら、わざわざつらい思いをしてまで頑張りたくはない……。そう思ってしまうのも無理はありません。

何から手を付けていいかわからない

実は、「勉強しようにも何をしたらいいのかがわからない」と悩んでいる人も少なくありません。思えば、勉強の方法を具体的に教えてもらう機会って、あまりないですよね。

誰に言われずとも、自然と自分に合った方法で勉強できてしまう人もいれば、どうしたらいいかわからないまま、何となくやり過ごしてしまっている人もいるでしょう。

効率の悪い、自分に合っていない方法で何となく勉強を続けたところで、期待した成果は出せません。そうなると、やはりモチベーションは下がってしまいます。

モチベーションを上げる方法

ゴールまでの道のり

勉強をする気になれない理由、いくつ当てはまりましたか? 次に、やる気を失わせる要因をつぶし、勉強のモチベーションを上げる方法を解説していきたいと思います。

特別なアイテムはいらない、今すぐ始められる方法ですので、ぜひ試してみてください。

最終的な目標を定めて道のりをイメージする

やる気を出したければ、まずは勉強することで自分がどうなりたいのか、最終的な目標を決めましょう。

目標は、なるべく自分の未来の姿に結びつけてください。**「部活が強いから〇〇高校に合格したい!」や、「英語力をみがいて将来留学したい!」**などがその例です。

思い浮かばなければ、「次の期末テストで平均〇点以上とる」など手近な目標でもかまいません。自分がどうなりたいかを具体的に思い描くことが大切です。

そして目標を決めたら、目標のために自分が何をすべきか、どう頑張るべきかの道のりをイメージしてください。

「〇〇高校に合格するためには、数学の成績を上げないといけない」や、「英語力をみがくために、英検〇級にチャレンジしよう」など、次に自分がすることが見えてくるはずです。

計画を書き出す

目標や道のりを思い描き、自分が何をしなくてはならないかが見えてきたら、次はそれを具体的な計画にします。

ただ「英検〇級をとるために勉強する」と決めただけでは、どう進めたらいいのかがわからないままです。いつまでにどれくらい勉強するのかを決め、紙などに書き出しましょう。

例えば「10〜11月で英検の対策テキストとリスニング練習をおわらせる」「12月は過去問を解いて、1月に受験する」など、期限と範囲を区切るのがポイント。

ざっくりとした計画が決まったら、さらに週ごと、日ごとなどに細かく分けて、「テキストを〇ページ進める」「単語を〇個覚える」など、さらに詳しく計画を立てましょう。

このように計画を立てると、やるべきことがはっきりするうえに、残された時間が意外と少ないことにも気づきます。「今すぐにでも始めなければ」と、やる気がわいてくるのでは?

勉強しやすい環境を用意する

スケジュールを立てたら、次は勉強するための環境づくり。環境が悪いと、なかなか勉強に集中できなくなるので要注意です。

勉強部屋、とくに机の上はきれいに片付けておきましょう。マンガやゲームなど、勉強より楽しいものが手の届くところにあると、モチベーション低下の原因に。娯楽の品は目に入らないところに片付けるのがおすすめです。

また、スマホは勉強の時間をうばいやすいアイテムです。手元にあると触りたくなってしまうので、勉強のときはスマホを部屋に持ち込まないなど、対策しておきましょう。

とにかく勉強を始める!

作業をすることで脳が刺激され、結果やる気や意欲がわいてくる現象のことを**「作業興奮」**と呼びます。

そう、実は、やる気は「勉強をやり始めることによって後からわいてくる」という性質を持っているのです。

この事実を知っているのと知らないのとでは大違い。この作業興奮を、ぜひ勉強のモチベーションアップに利用しましょう。

どんなにやる気が出なくても、時間になったらとにかく机に向かって勉強を始めるのです。作業を始めてしまいさえすれば、やる気は後からついてきます。

モチベーションが下がるのを防ぐコツ

元気に挙手をする女の子

勉強のモチベーションを上げるのに成功したら、次はモチベーションが下がらないよう、自分の気持ちを上手にコントロールしてあげましょう。

モチベーション維持の方法はさまざまですが、大切なのは「自分を追いつめすぎない」こと。ここでは、無理なくモチベーションを保てる方法を6つご紹介します。

小さな目標やゴールを設定する

いくらゴールが決まっているとはいえ、それがあまりに遠いと、ゴールにたどり着く前にバテてしまいますよね。

それを防ぐためにも、「志望校合格!」といった最終目標のほかに、小さな目標やゴールを設定しておくのがおすすめです。

例えば「次の社会のテストで〇点以上とる」「今週は、単語を〇個覚える」などの小さな目標を決めて、それが達成できるたびに、自分をほめてあげましょう

この小さなゴールをたくさん積み重ねることで、達成感と自信が得られて、モチベーションを保ちやすくなります。

スケジュールはこまめに見直す

勉強を進めているうちに、計画からずれてきてしまうというのはよくあること。最初に立てた計画に無理があるなと感じたら、スケジュールを修正しましょう。

現実的でないスケジュールに自分をあわせようと無理をすると、モチベーションの低下につながります。長く無理なく続けられるペースが大切です。

また、定期的にスケジュールを見直すことで、自分の実力や現状も把握しやすくなりますよ。

毎日どれくらい勉強をしたかを記録する

勉強した内容や量は、毎日記録するようにしましょう。これだけの勉強をこなしたのだということが目に見える形で残されていると、モチベーションの維持や自信につながります。

勉強の記録は、作成した計画表に書き込むと便利です。計画とのずれが一目でわかるため、スケジュール修正のときに役立ちますよ。

ライバルや仲間と話す

同じ目標を持つ仲間やライバルと話すのは、モチベーションを保つのに最適。みんながどれくらい勉強しているのか、今どんなことに挑戦しているのかを聞くことで、「自分も負けていられない!」とやる気に火がつくでしょう。

おしゃべりから得られる情報だって大切です。おすすめの勉強法や使いやすい文房具など、友達の話の中でいいなと思ったことは取り入れてみましょう。

また、仲間がいれば、いろいろな悩みなども相談できます。悩みを話して気持ちがすっきりすれば、また机に向かう元気がわいてくるはずです。

休憩をおろそかにしない

勉強をするうえで意外とあなどれないのが休憩の大切さです。

人間が集中できる時間は短く、最長でも90分が限界と言われています。この時間を超えて勉強を続けても、思うように集中できず、やる気も下がる一方です。

45分勉強したら5分休むなど、メリハリをつけてしっかり休憩を取りましょう。適度に頭を休めてあげることで、長く勉強を続けられるようになります。

自己管理が難しいと感じたら、塾に入るのもおすすめ!

「いろいろ試したけどどうしても勉強が続けられない」という人は、塾に入るのがおすすめ。自分で自分をコントロールするのが難しければ、人にコントロールしてもらいましょう

塾の講師は勉強のプロです。生徒の特徴や実力を理解して、その生徒にあった方法を提案してくれるはず。きっと上手にやる気を引き出して、最終目標まで並走してくれることでしょう。

勉強のモチベーションを保つコツ|まとめ

勉強が手につかない、モチベーションが保てない、というのは自然な感情です。勉強のモチベーションを上げるにはコツがあり、明確な目標を持ってしっかりと計画を立てることが、やる気のアップにつながります。

また、モチベーションを維持し続けるのも大切です。勉強は長距離走のようなもの。途中でバテてしまわないよう、決して無理はせず、自分へのごほうびや休憩も忘れないようにしましょう。

どうしても自己管理が難しければ、塾に通って、プロのアドバイスを受けるのもおすすめですよ。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。