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勉強に疲れた・しんどい時の対処法|勉強疲れを避ける3つの方法とは?

小中学生にとって毎日の予習や復習は記憶の定着や学力の向上に欠かせない習慣ですが、ふと「勉強に疲れた」「しんどい」と感じる瞬間もあるでしょう。

特に受験を控えた学生は毎日のように長時間の勉強に取り組む必要があり、心身ともに疲れてしまう傾向にあります。

本記事では勉強に疲れた・しんどいと感じる理由や、モチベーションを下げないための対処法について解説します。

勉強に疲れた・しんどいと感じる理由

勉強につかれた女子生徒

小・中学生が勉強に疲れた、しんどいと感じる主な理由は次の3つです。

  • 身体が疲れる
  • 脳が疲れる
  • 精神的につかれる

子供の学習に対するモチベーションを損なわないためにも、保護者の方が早く疲れのサインを発見してあげましょう。

勉強に疲れた・しんどいと感じる理由➀身体が疲れる

小・中学生が勉強に疲れた、しんどいと感じるわかりやすい理由の1つが身体の疲れです。

勉強机に長時間座っていると肩や腰の筋肉が硬くなり、疲れて勉強に対するモチベーションが低下しやすくなります。

タブレットやパソコン、スマホなどを利用して勉強していると、目が疲れてやる気がなくなるケースもあるでしょう。

目の疲れが寝ても取れない場合、眼精疲労を発症している恐れもあるため注意が必要です。

眼精疲労を発症すると目の疲れだけでなく、全身の不調や精神的不調も出やすくなるためです。

勉強に疲れた・しんどいと感じる理由②脳が疲れる

勉強に疲れた・しんどいと感じる場合、脳が疲れている可能性が高いと考えられます。

人体で消費されるエネルギーのうち、およそ2割が脳の活動に使用されます。

脳の主なエネルギー源はブドウ糖のため、朝ごはんを抜いたり過度のダイエットをしたりすると、余計に脳が疲れやすくなるため注意が必要です。

勉強法はさまざまですが、単調な作業を繰り返すと脳が疲れやすくなる傾向にあります。

勉強に疲れた・しんどいと感じる理由③精神的に疲れる

精神的な疲れも小・中学生が勉強に疲れた・しんどいと感じる理由の1つです。

精神的な疲れは主に学習を進めるうえでのストレスによってもたらされます。

例えば取り組んでいる問題の内容が理解できずに時間だけが過ぎていくと、ストレスにより精神的な疲れが出やすくなります。

勉強以外のストレスが疲れの原因になるケースもあるため注意が必要です。

例えば人間関係や学校でのトラブルが原因でストレスを抱えていると、精神的な疲れで勉強に取り組む意欲が低下することも珍しくありません。

勉強疲れがもたらす4つのデメリット

山積みになった課題

勉強疲れの原因はさまざまですが、上手に対処しないと以下4つの不都合を生じる可能性があります。

  • 学習効率が低下する
  • イライラする
  • 意欲が低下する
  • 不調が出やすくなる

ここでは、勉強疲れがもたらす4つの主なデメリットについて解説します。

勉強疲れがもたらすデメリット➀学習効率が低下する

勉強疲れを放置すると、学習効率の低下を招くリスクが増加します。

疲れにより頭がぼんやりした状態が続き、集中力が低下する傾向にあるためです。

集中力が低下すると勉強を続けるのが困難になるうえ、理解力も低下するため勉強効率が著しく低下します。

同じ時間だけ勉強に取り組むのであれば、頭がすっきりした状態で臨むのがおすすめです。

勉強疲れがもたらすデメリット②イライラする

勉強疲れの原因によっては、気分がイライラするケースがあります。

学習内容が理解できず時間だけが無駄に過ぎていくと、自分に腹が立ってイライラするケースも珍しくありません。

眼精疲労が原因で精神的な不調状態に陥ると、些細なことでイライラしたり悲しい気分になったりする方もいます。

自分では説明できない気分のイライラがある際は、いったん勉強から離れてみる必要があるでしょう。

勉強疲れがもたらすデメリット③意欲が低下する

学習に対する意欲が低下するのも、勉強疲れによってもたらされるデメリットの1つです。

勉強に対する意欲が低下すると普段の授業はもちろん、定期テストや受験への対策も覚束なくなります。

一時的な学習意欲の低下は誰にでも多かれ少なかれ見られますが、テレビやゲームなど現実逃避に走る時間が長いケースでは注意が必要です。

お子さんに学習意欲の低下が見られる場合は、ただ「勉強しなさい」というのではなく、勉強疲れが潜んでいないか確認する必要があるでしょう。

勉強疲れがもたらすデメリット④不調が出やすくなる

勉強を続けると疲れが出ることは珍しくありませんが、場合によっては身体的・精神的不調につながるため注意が必要です。

日本人に多く見られる悩みの1つが肩こりですが、小・中学生でもおよそ3人に1人が肩こりを実感しているとのデータがあります。

長時間の不良姿勢は肩こりの発症リスクを高めるため注意が必要です。

また、眼精疲労を発症すると身体だけでなく精神的な不調も出やすくなります。

子供にとってテレビやゲーム、スマホは息抜きの手段の1つですが、保護者の方は定期的に目の状態を確認してあげましょう。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法

勉強とひらめきのイメージ

勉強に疲れた・しんどいと感じる方は、以下6つの改善法を試してみましょう。

  • 質の良い睡眠を確保する
  • 目を休める
  • 適度に身体を動かす
  • 甘いものを食べる
  • 目先を変えてみる
  • ストレスを発散する

それぞれについて解説します。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法➀質の良い睡眠を確保する

勉強疲れを解消する方法はさまざまですが、睡眠に勝る心身の回復法はありません。

睡眠時間を確保するのはもちろん、良質の睡眠をとることが心身の疲労回復を促進します。

日々の勉強で得た知識は寝ている間に定着するため、学習効率を高める意味でも睡眠習慣を見直すことはとても重要です。

睡眠の質を高めるためにはなるべく早寝早起きを心がけ、早朝の朝日を浴びて体内時計をリセットするのがおすすめです。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法②目を休める

勉強疲れは目からくるケースも多いため、上手に目を休めて疲れがたまらないようにしましょう。

目が疲れた際は濡らしたタオルを絞ってレンジで温め、ビニール袋やラップでくるんで目頭を温めるとよいでしょう。

疲れがひどい際は目を温める前に、濡らして絞ったタオルやハンカチで目頭を冷やし、興奮を鎮める方法もあります。

目をグルグル回したり、遠くと近くを交互に見たりすると、目のピントを合わせる毛様体筋のストレッチになります。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法③適度に身体を動かす

勉強疲れで肩こりや腰痛が出やすい方は、適度に身体を動かしましょう。

適度に身体を動かすとこり固まった筋肉が温まって柔らかくなり、肩こりや腰痛の症状軽減が見込めます。

激しい運動をしなくてもウォーキングやジョギング程度の軽い運動で、十分に筋緊張を緩和する効果が得られます。

日中に適度に身体を動かすと、睡眠の質を高められる点もメリットの1つです。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法④甘いものを食べる

勉強疲れで頭がぼんやりする方は、甘いものを食べるのもおすすめです。

脳にとって唯一のエネルギー源がブドウ糖のため、不足すると勉強疲れが出やすくなります。

勉強に取り組む時間が長くなればなるほどブドウ糖を消費するため、休憩時間に間食や夜食を取るとよいでしょう。

ただし、寝る直前の食事は睡眠の質を低下させるため注意が必要です。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法⑤目先を変えてみる

勉強に疲れた・しんどいと感じる時は、学習の目先を変えて見る方法もあります。

例えば計算問題を続けて疲れを感じたら、国語の文章題に取り組むなど工夫してみましょう。

目先を変えると脳に加わる刺激が変化するため、フレッシュな気持ちで勉強に取り組みやすくなります。

勉強机が散らかっている方は、整理・整頓をすると勉強に対するモチベーションが高まるケースもあります。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法⑥ストレスを発散する

勉強疲れの自覚がある方は、定期的にストレスを発散しましょう。

ストレスを発散すると気分がリフレッシュし、勉強に取り組む意欲が湧いてくるものです。

ストレスの発散法は個人によりさまざまなため、自分に合った方法をいくつか見つけておくと良いでしょう。

ただし、ゲームやテレビは目の疲れにつながるため、可能であれば身体を動かすストレス発散法がおすすめです。

勉強疲れを回避する工夫

青空を見る女性

いったん勉強疲れが出ると学習に取り組むモチベーションが低下するため、事前に回避するための以下の方法を身につけておくのがおすすめです。

  • 学習環境を整える
  • 生活リズムを整える
  • メリハリをつける
  • 姿勢をよくする

ここでは、勉強疲れを回避するための4つの方法を紹介します。

勉強疲れを回避する工夫➀学習環境を整える

勉強に疲れた・しんどい事態を回避するためには、気持ちよく学習できる環境を整える必要があります。

勉強机の上が散らかっておらず。引き出しや本棚もきれいに整理されていると、ストレスを感じずに学習を進めやすくなるでしょう。

同じ場所で勉強を続けている方は、たまにはリビングで勉強するなど環境を変えてみる方法もあります。

家で勉強するとモチベーションが上がらない方は、学校の自習室や図書館などで勉強する方法も試してみましょう。

勉強疲れを回避する工夫②生活リズムを整える

勉強疲れを回避するためには、生活リズムを整えることも大切です。

例えば夜遅くまで勉強していると睡眠不足に陥り、日中に眠くなり学習効率が下がる悪循環に陥りやすくなります。

学習効率を高く維持するためには早寝早起きを心がけ、栄養バランスの取れた食事を決まった時間に摂取し、心身の状態を良好に保つことが欠かせません。

試験前になってから慌てて一夜漬けの勉強をするのではなく、普段から決まった時間に家庭学習に取り組む習慣を身につけておきましょう。

勉強疲れを回避する工夫③メリハリをつける

勉強に長時間取り組むと、脳や身体が疲れるのは当たり前のことです。

そのため、勉強をする時間は集中して取り組み、休む時は思い切って休むといった具合にメリハリをつけるようにしましょう。

定期テストや受験の前であっても思い切って遊ぶ日を設けると、かえって勉強に対するモチベーションがアップするものです。

オンとオフの切り替えが上手になれば、社会に出てからも役に立ちます。

勉強疲れを回避する工夫④姿勢をよくする

勉強していると肩や腰が痛くなる人は、姿勢の改善に取り組みましょう。

両足の裏を床にしっかりつけて膝と股関節の角度が90度になる椅子に座り、猫背にならない高さの机を選びましょう。

椅子に座るときは頭につけた紐を上から引っ張られるイメージで、上半身をまっすぐ伸ばして座るのがポイントです。

机に覆いかぶさるような姿勢で勉強するのではなく、上半身を起こした状態で教科書やノートが見られる状態を目指しましょう。

勉強に疲れた・しんどい時の対処法|まとめ

勉強に疲れた・しんどいと感じる主な理由は脳の疲労ですが、身体的・精神的疲労も学習を続ける妨げになります。

勉強疲れを予防するためには、適度な睡眠や規則正しい食事を心がけ、心身の状態を良好に保つことが重要です。

今回の記事を参考に勉強疲れを予防し、モチベーションの維持や学習効率アップを目指してください。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。