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英検®を取ると高校受験に有利?何級から優遇される?学習方法も解説

英検®を持っていると高校受験に有利であるという話を聞いたことはありませんか? 実際にある級以上の英検®を取得していることで高校受験に有利になったり、推薦入試で入学することができるなど、英検®を持っていることで高校受験に有利になることは事実です。

しかし、英検®と言っても5級や4級では高校受験ではあまり有利に働きません。

今回は、英検®何級を持っていると高校受験に有利になる・高校受験で優遇されるのかを始め、英検®を取得することのメリットや英検®の学習方法について紹介します。

高校受験で使う・使わないに関わらず、英検®の取得を考えている方はぜひ参考にしてください。

英検®を取得すると高校受験に有利なのは本当?

受験している様子

先ほども説明した通り、英検®を取得すると高校受験で有利になるのは本当です。

英検®は1級から5級まで5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7段階あり、数字が小さくなるにつれて難易度はあがっていきます。

難易度があまり高くない4級~5級でも高校受験で優遇してくれるところはあるにはありますが非常に少なく、通常は2級~3級以上の取得で優遇してくれる所が多いです。

そのため、高校受験で確実に優遇されるためには3級以上を取得していることが条件となります。

どのような優遇を受けることができるかに関しても学校により異なりますが、一般入試では英語入試の加点や試験免除、推薦入試では推薦を受けるために使えたり、選抜資料になるなどの使われ方が多いです。

また、推薦入試では英検®〇級以上の取得を出願の基準に設けている学校もあります。

私立・国公立どちらも優遇される?英検®取得の優遇制度がない高校は?

英検®が入試で有利になる制度は私立・国公立どちらでもあるのでしょうか?

結論から述べると、私立・国公立どちらも優遇制度を設けている高校は多いのですが、東京都と神奈川県の公立に関しては英検®による優遇制度はありません

また、国公立よりも私立の方が英検®による優遇を設けている学校が多い印象です。

英語に力を入れている高校やスーパーグローバルハイスクールなどは高確率で設けているので、そのような学校が志望校の場合は入試要項を確認し、英検®での優遇や推薦がある場合は積極的英検®の受験をおすすめします。

高校入試で優遇制度を使うにはいつまでに取得するべき?

英検®は受験したらその場で結果が出るのではなく、結果が出るまである一定期間待つ必要があります。

また、合格証が発行されるまでも時間がかかるので、出願直前に英検®を受験するのでは出願に間に合わない可能性が高いです。

英検®だけに限らず、資格の取得は出願までに間に合わせる必要があり、出願時には合格証明書が必要になるので前持った受験が欠かせません。

出願時期は学校により異なりますが、私立高校ではおおよそ12月中旬開始となるので、12月頭までには合格証明書を手元においておけると安心です。

もし、英検®を一般入試ではなく推薦入試で使いたい場合は推薦入試の出願に合わせる必要があるので、各志望校・出願校の募集要項を確認し、出願時には合格証が手元にあること踏まえ、を逆算して英検®の受験を行ないましょう。

英検®を取得することのメリット

英語の本

英検®を持っていることで高校受験に有利であることがわかりました。

しかし、高校受験に有利になるだけが英検®のメリットではないので、ここからは英検®取得のメリットを紹介していきます。

英検®取得のメリット①英語力向上

英検®取得のメリット1つめは、英語力向上に繋がることです。

英検®取得に向けて英検®の対策をすると思うのですが、英検®の対策をするうえで英語力が身につきます

また、英検にも制限時間があり、制限時間内に出題された問題を全てとかなくてはいけないので、速読力も身につけることができます。

さらに、英検®に合格することで達成感だけでなく、「もっと頑張ろう!」というモチベーションにも繋がり、より高い級に挑戦しよう!という気持ちになる子どもも多いです。

高校受験で英検®をもっているだけで英語の試験が免除になったり加点されるということは、それ相応の英語の実力があるとみなされているため、高校受験で有利に働く英検®を取得するためには必然的に英語力の向上が欠かせないのです。

英検®取得のメリット②学習習慣が身にく

英検®取得のメリット2つめは、学習習慣が身につくことです。

英検®だけに限らず、何かの試験に向けて勉強をする場合はコツコツと計画性を持った勉強が大切です。

1週間に2日、16時間勉強するのと、毎日少しずつ1週間で合計16時間勉強するのでは、毎日少しずつ勉強した方が定着率がよく、確実に実力を上げていくことができます。

このように、毎日少しずつ継続して勉強をすることが大切なので、英検®取得のために勉強をするとなると学習習慣が自然と身につくのです。

英検®取得のメリット③試験会場に慣れる

英検®取得のメリット3つめは、試験会場に慣れることができることです。

英検®の受験は基本的に外部の会場で受験をします。

入学試験や模試も外部の会場で受検をするのですが、試験会場の雰囲気になれていないと本領を発揮できなかったり、緊張してしまい思うように解くことができないということも起こりえます。

しかし、英検®を受検することで英検®を受検していない学生よりは試験会場の雰囲気・感覚を体験しているので、外部受験の雰囲気になれるまではいかなくても、1回も体験したことのない学生よりははるかに有利です。

英検®取得のメリット④成功体験

英検®取得のメリット4つめは、成功体験が1つできることです。

英検®取得のためには毎日コツコツと継続的に勉強をする必要があると述べましたが、毎日コツコツと勉強を続けることは決して簡単なことではありません。

努力をして毎日勉強をし、時には難しい問題に突き当り悩む時もあると思います。

しかし、努力して悩んで、努力に努力を重ねて掴み取った合格は非常に大きな成功体験になります。

英検®とは?

英検の積み木

ここまで英検®が高校受験に有利になる話や、英検®取得のメリットを説明してきましたが、そもそも英検®とはどういう検定なのか、1級から5級までのそれぞれの難易度はどういうものなのかイマイチピンとこない方もいらっしゃると思います。

ここでは、英検®とはなにかについて、各級と難易度の説明をしていきます。

級によっては面接が試験になる級もあるので、それぞれの級と内容・難易度を確認していきましょう。

英検®の各級と難易度

重複にはなりますが、英検®は1級から5級まで5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7段階あり、5級が1番簡単な級で1級が1番難しい級になっています。

下記は各級とその級に対応した目安の推奨学年と各級の試験内容についてまとめた表になっています。

推奨学年※目安 内容
5級 中学校初級 筆記・リスニング・録音型スピーキング
4級 中学校中級 筆記・リスニング・録音型スピーキング
3級 中学校卒業 筆記・リスニング・面接
準2級 高校中級
2級 高校卒業
準1級 大学中級
1級 大学卒業

5級から4級までは録音型のスピーキングテストが行なわれますが、3級以上になると1次試験で筆記とリスニングを行い、1次試験に合格したら2次試験で対人のスピーキングテストが行なわれます。

5級から3級までは基礎レベルとされており、準2級以上になると大学入試レベルと言われており、2級以上になると海外留学でも使えたり、履歴書でも評価される程のレベルです。

2級以上だと海外の大学が日本人を受け入れる際の基準の1つとしているなど、勉強としての「英語」ではなく、コミュニケーションをとるための道具である「英語」という認識の方が強いです。

英検®の学習方法

勉強している学生

最後に英検®の学習方法・対策方法について紹介します。

英検®の対策方法としては主に、
①語彙力対策
②ライティング対策
③リスニング対策
④スピーキング・面接対策
以上の4つに分けられます。

語彙力・文法対策

英検®を受検するうえで1番欠かせないのは語彙力・文法です。

リスニングをするにも、人間は自分の知っている単語・聞いたことのある単語しか聞き取ることができないと言われているため、知っている語彙が少なければ少ないほど不利になります。

また、長文や文法の問題でも、選択肢に書かれている英単語がわからないと問題を解くこともできませんが、選択し4つの内3つだけでも知っていれば消去法を使うことも可能です。

語彙を固めながら文法にも取り掛かりましょう。 語彙を暗記するときに短文も併せて暗記することがおすすめです。

英検で確実に合格をするためにも、まずは語彙をしっかりと固めていきましょう。

ライティング対策

語彙がある程度固まったらライティング対策にも入りましょう。

ライティング対策は専用の対策が必要になるため、1人では難しい場合は塾や学校の先生に添削をお願いし、正解となる書き方や加点される書き方を身につけましょう。

ライティング対策については語彙力をしっかりと固めたうえで行ってください。 また、ひたすら数をこなすことがポイントです。

リスニング対策

次にリスニング対策です。 リスニング対策はひたすら耳を英語に慣らすことが大切です。

上述の通り、人間は聞いたことのある単語・英語しか聞き取ることができないので、いかに多くの英語に触れることができるかが多くかかわってきます。

この時、英語を聞くだけではなく、音声に習って音読をするシャドーイングも一緒に行うと速読の練習にもつながるので、英検®の対策だけでなく学校のテストや入試の対策にもつながります。

スピーキング・面接対策

最後にスピーキング・面接練習に取り掛かりましょう。

スピーキングや面接は2次試験で行なうため、まずは1次試験の対策が優先にはなるので、1次試験が終わり1次試験に合格できた手応えがあった場合はすぐにスピーキング・面接の練習に取り掛かることがカギです。

英検®のスピーキング・面接試験では英語の短文を渡され音読をし、その短文についていくつかの質問がされるので、その質問に答えていくという形式になっています。

レベルが上がると難易度も上がり、短文を読んだ後にその短文に関連したイラストをみながらそのシチュエーションを英語で説明する必要がありますが、これは英作文ができればあとは英語を話す練習だけで対策は可能です。

この流れをすべて英語を使って行うので、英語を1つのコミュニケーションツールとして使いこなす必要があります。

英文を読みその内容をしっかりと把握したうえで質問に的確にこたえる力が必要になってくるので、実際の試験形式と同じ環境で何度も練習することが大切です。

英検®取得は高校受験に有利?|まとめ

今回は、英検®が高校受験で有利になるのか、そして有利になるためには何級を取得する必要があるのかについて解説しました。

英検®は3級以上を取得していれば高校受験で有利になる学校が多く、英語の試験免除や加点対象になります。

加点制度を設けている学校に関しては英検®の級があがれば上がるにつれて加点される点数も上がっていく傾向にあり、中には推薦入試の出願条件で英検®取得を設けている学校もあります。

私立・国公立どちらもこの制度を設けている学校はありますが、私立学校の方が多い印象にあり、東京都と神奈川県の公立に関しては英検®による優遇制度はありません

英検®を取得するためには毎日コツコツと勉強を続ける必要があります。

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山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。