自宅で勉強することのできる通信教育は通塾の時間や手間を省くことができるので、効率よく勉強することができると人気ですが、中学受験に通信教育がおすすめと言われているのをご存知でしょうか?
しかし、通信教育だけで中学受験の受験対策ができるのか、中学受験の対策ができる通信教育を知りたいという方も多いと思います。
そこで今回は、そもそも中学受験には通信教育がおすすめなのかについて、通信教育と塾の違いやそれぞれのメリットデメリットを説明しました。
記事の後半では、中学受験におすすめの通信教育を10個紹介したので、参考にしてください。
中学受験には通信教育がおすすめ?
そもそも中学受験には通信教育がおすすめなのかについては、子どもの特徴や志望校のレベルなどにもよるので、一概に全員におすすめとは言えません。
しかし、通信教育には通信教育のメリットが多くあるので、通信教育にはどのようなメリットがあり、塾とはどういった相違点があるのかを参考に、子どもにあっている方を選んであげることが大切です。
通信教育と塾の違い
まず、通信教育と塾の違いです。
決められた時間に塾に通って授業を受ける塾と異なり、通信授業は自宅で授業を受けたり、自宅で教材を進めたりと、自分のペース・時間に合わせて勉強を進めることができます。
通信教育にも様々な種類があるのですが、基本的に自宅で行うことに違いはないです。
大きな違いとしては、
- 学習環境
- 学習ペース
- 費用
- 質疑応答の環境 などが挙げられます。
塾にいくことで必ず勉強しないといけない環境になり、スマホやゲームなどは一切触ることができませんが、通信教育の場合は塾のような強い強制力はありません。
学習ペースに関しても多くの塾は決められたカリキュラムの元、比較的早いペースで勉強が進められますが、通信教育は自分の目的やレベルに合わせたペースで進めることができるので、塾より遅くすることも、早くすることも可能です。
また、塾と通信教育では費用が大きく異なります。 中学生にはなりますが、文部科学省の調べによると通信教育や家庭教師に支出した平均額は公立中学校で約7,083円/月、約85,000円/年、私立中学校では約9,000円/月、約108,000円/年となっていますが、塾を利用している場合は、公立の中学校で約29,667円/月、約356,000円/年、私立中学校は約27,167円/月、約326,000円/年という結果です。 令和3年度子供の学習費調査|文部科学省 (opens new window)
通信教育・家庭教師と塾では、公立中学校で年間約271,000円、私立中学校で年間約218,000円もの差があります。
さらに、質疑応答の環境も異なり、塾では授業中に直接質問することもでき、自習室がある場合は自習室でも随時質問することができます。
一方で、通信教育の多くは塾講師と関わる環境がない場合がほとんどなので、質疑応答できる環境があまりありません。
通信教育でも、質疑応答をしっかりとしながら勉強を進めていきたいという方は、質疑応答のできる環境が整っている通信教育を選択することをおすすめします。
通信教育のメリット・デメリット
通信教育のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- どこでも勉強することができる
- 繰り返し何度も受講/勉強できる
- 子どものペースで勉強を進めることができる
- 予定に合わせて進めることができる
- 親の送迎が不要
- 塾よりも費用が安い
通信教育のメリットと言えば教材やタブレット1つで勉強することができ、授業のように1回限りではなくなんども繰り返して勉強することができるという点がメリットと言えます。
子どもの予定や都合に合わせて勉強を調整することができるので、志望校に合わせたそれなりの勉強をすることも可能です。
また、保護者の送迎が不要な点や塾よりも費用が安い点は保護者にとってのメリットと言えます。
デメリット
- 子どものモチベーション維持が難しい
- 自主性がないと続かない/効果が薄くなってしまう
- 学習管理を全て自分で行う必要がある
- 塾と比較すると親の負担が大きい
- 受験情報の収集をする必要がある
一方でデメリットは、子供が主体となって勉強するため子どものやる気やモチベーションがないとなかなか続かなかったり、そもそも勉強をしなかったりということが考えられます。
多くの場合が学習管理を子ども自らが行う必要があるので、本当に適切な学習管理ができているかどうかが難しい点になります。
また、塾に通っていないので受験に関する情報などは個人で収集する必要があるという点も通信教育のデメリットの1つです。
しかし、全ての通信教育に当てはまるわけではなく、学習管理をしてくれるところや塾と同じようなサポートを受けながら勉強を進めることのできる通信教育もあるので、デメリットをカバーしてくれるところを選ぶといいでしょう。
塾のメリット・デメリット
一方で塾にもメリット・デメリットがあります。
メリット
- 勉強を強制される
- 受験情報は全て把握/管理してくれる
塾は塾にいる間は強制して勉強することになるので、なかなか勉強しない子どもでも塾にいるから仕方ないと勉強させることができるでしょう。
また学習に関しては塾が把握・管理してくれるという点もメリットの1つです。
デメリット
- 送迎が必要
- 費用が高い
- 周りのペースやカリキュラムに合わせる必要がある
- 授業の時間に合わせて通塾する必要がある
- 通塾に時間がかかり体力的負担が大きい
しかし、塾に通う場合は通塾に時間や負担がかかるのと、保護者の送迎も必要になってくるので働いている方は負担が大きくなってしまうでしょう。
また、通信教育と比較して費用が高いので保護者の負担が大きくなりがちです。
さらに、塾ではカリキュラムや授業方針が決められているためそれに合わせる必要があり、自分だけに合ったペースや内容で勉強を進めることが難しいという点もデメリットになります。
中学受験におすすめの通信教育10選
ここからは早速おすすめの通信教育を10個紹介していきます。 それぞれの特徴も記載しているので、子どもの特徴や目的に合わせて選びましょう。
中学受験におすすめの通信教育①Gakken ON AIR
中学受験におすすめの通信教育1つめは、通信教育のデメリットをカバーした「自学自習ができるようになる」オンラインサービスを提供しているGakken ON AIRです。
Gakken ON AIRは学研グループのトップ講師が行う双方向のわかりやすく面白い授業を提供している通信教育の1つで、緊張感を持ちながら、かつ授業中に質疑応答もできるため生徒満足度90%以上を誇っています。
また、Gakken ON AIRはAIを搭載しており、子どもの理解度に合わせてAIが13万もある問題の中から問題を選別して出題。
さらに、通信教育のデメリットである子どものモチベーションやる気の維持ですが、Gakken ON AIRであればやる気アップシステムを用意しているため、オンライン授業でありながらも深夜0時まで使える自習室が用意されています。
そのため、「今まで通信教育やタブレット学習が続かなかったお子様へ、続くサービス」となっています。
オンライン学習サービスなのにも関わらず、Gakken ON AIRでは学期に1回、保護者セミナーを実施しており、プレミアムプランに加入している場合は、保護者と講師の個別面談なども実施。
Gakken ON AIRの費用
Gakken ON AIRの費用は以下のようになっています。受講料:月額4,378~8,778円(税込)
システム使用料:月額1,100円(税込)
教材費:年間1,650~3,300円(税込)
受講料:月額2,178~4,378円(税込)
システム使用料:月額550円(税込)
受講料:月額1,078~1,738円(税込)
システム使用料:月額550円(税込)
オンライン授業やタブレット授業などの通信教育の良いところはそのままに、通塾しているかのようなクオリティーの高いサポートを受けることのできるGakken ON AIRですが、費用は上記のように低価格になっています。
今まで通信教育では続かなかったという方や、自分1人では勉強が続かないという方はGakken ON AIRがおすすめです。
中学受験におすすめの通信教育②進研ゼミ 中学受験講座
中学受験におすすめの通信教育2つめは、ベネッセ運営の進研ゼミ 中学受験講座です。
小学校の授業では習うことのできないような知識を学ぶことができると言われているほど、中学受験に特化しているため、難しい問題をときたい方にはおすすめと言えます。
そのため、レベルの高い問題も多く、1人で解くのには難しすぎる場合があるので、難易度の高い問題に関しては講師が説明をしている解説動画付きとなっている点も進研ゼミ 中学受験講座の特徴です。
中学入試授業テキストを始め、中学受験入試演習ワーク・添削問題・映像授業・暗記教材が配布され、丁寧な解説もついてくるのですが保護者のサポートなしでは難しいところはあります。
中学受験に特化した講座や内容ではあるものの、進研ゼミ 中学受験講座だけで中学受験を突破することは難しいので、塾などの授業を併用する必要があります。
中学受験におすすめの通信教育③Z会 中学受験コース
中学受験におすすめの通信教育3つめは、Z会 中学受験コースです。
Z会 中学受験コースで用意されているコースは、小学3年生から小学6年生までが対象となっており、教科は国語・算数・理科・社会の4教科。
プランは教科ごとで選択できるトータル指導プランと要点集中プラン、レベルは最難関レベルと難関レベルの2つがあるので、志望校に応じて選択することが可能です。
大人でも解くのに苦労するほどの難関問題が出題される最難関レベルなども用意されているので、筑駒中学校や武蔵中学校・早稲田中学校などの最難関中学校の対策もできます。
ただ、受験に対応しているだけあり、かなり難易度の高い問題も出題されるため、子どものやる気が薄れてしまったり、子どもの負担が大きくなってしまうということも考えられます。
中学受験におすすめの通信教育④スマイルゼミ 発展クラス
中学受験におすすめの通信教育4つめは、スマイルゼミ 発展クラスです。
きそから応用問題まで子どもが通信教育を習っている目的に合わせて学力を育成するプログラムになっており、クラスは学校の進度に合わせた講座を提供している標準クラスと、学校で習う範囲以上の問題を提供している発展クラスの2種類を用意。
学習に使用するタブレットは高機能タブレットとなっています。
1講座あたりの学習時間は15分から20分となっており、標準クラスと発展クラスどちらも自動丸つけ機能がついており、発展クラスに関しては解き方の解説動画もついています。
さらに、発展クラスに関しては小学1年生から利用することのできるオプション講義になっているため、早い段階から受験対策をすることが可能です。
しかし、進研ゼミ 中学受験講座同様に保護者のサポートなしでは難しい点があります。
子ども1人で勉強を進めることができればいいのですが、学校で習っていない範囲以外を勉強する際は保護者と一緒になって勉強をする必要があるので、子どもの学習サポートが難しいという家庭はなかなか難しいでしょう。
中学受験におすすめの通信教育⑤四谷大塚 中学受験コース
中学受験におすすめの通信教育5つめは、四谷大塚 中学受験コースです。
四谷大塚は進学くらぶとリトルくらぶの2種類があり、小学4年生から6年生を対象にした中学受験コースの進学くらぶは紙教材のテキストに加えてパソコンやタブレットで視聴可能な授業動画もあります。
授業動画は視聴回数の制限がないので、なんども見返すことができます。
また、週に1回行われるテストは4段階のレベル別になっており、子どものレベルに合わせたテストの受験ができ、ファックスで答案を送信するとネット上で採点結果の閲覧が可能です。
一方でリトルくらぶは小学1年生から3年生の低学年が対象となっている中学受験のクラスで、通常の教材はもちろんのこと、作文の添削や月例テストで行われる習熟度確認テスト、そして宿題(ホームワーク)という内容になっています。
さらに、リトルくらぶは保護者のサポートも充実しており、保護者専用の解答や解説書も別途付属しているため、家庭でのサポートも比較的用意にできる点も特徴の1つです。
中学受験におすすめの通信教育⑥スタディサプリ
中学受験におすすめの通信教育6つめは、スタディサプリです。
スタディサプリはリクルートが運営している通信教育で、自宅でプロ講師の授業を視聴しながら中学受験の対策を行います。
プロ講師が提供している授業は全部で4教科あり、自分とは異なった学年の授業を視聴することも可能なので、復習することも先取りして学習することもできるため、子どものペースに合わせた学習が可能です。
14日間の無料体験も提供しているので、まずはお試しをしてから入会という流れを取ることができる点もメリットの1つです。
中学受験におすすめの通信教育⑦RISU数学
中学受験におすすめの通信教育7つめは、RISU数学です。
RISU数学はその名の通り数学に特化した通信教育となっており、タブレットを用いて行う数学学習に加えて子どもの個別フォローもついています。
タブレット学習となるとつい他のアプリを開いてしまったり、YouTubeで好きな動画を見てしまったりとサボってしまいがちですが、RISU数学で使用するタブレットは専用タブレットになっているので、こっそり遊んでしまう心配はありません。
RISU数学では、数学の問題の解き方や基礎などの基本的な知識を始め、応用問題を解く時のテクニック・中学校で習う解き方・受験問題を解くための裏技などを指導します。
RISU数学は個別指導ではないものの、個別のフォローアップがあるため、保護者のサポートが必須ではありません。
中学受験におすすめの通信教育⑧すらら
中学受験におすすめの通信教育8つめは、すららです。
すららは対象学年はない無学年式を採用している通信教育なので、子どもの進度やレベルに合わせて勉強の内容を変えることも可能なため、小学校低学年でありながら高学年の内容を先取り学習することもできます。
また、提供している学習内容にはゲーム要素が含まれているため、楽しみながら勉強を進めることができる点も特徴の1つです。
さらに、「すららコーチ」という名称でプロの塾講師が子どもの学力カリキュラムを作成した上で勉強内容にアドバイス・サポートまでしてくれます。
しかし、すららに関しては中学受験に必要となるハイレベルな知識を提供しているというよりは、基礎学力を支えるようなカリキュラムになっているので、すららで基礎学力を身につけ、プラスαでなにか学習をする必要があります。
中学受験におすすめの通信教育⑨SAPIX(サピックス)ピグマキッズくらぶ
中学受験におすすめの通信教育9つめは、SAPIX(サピックス)ピグマキッズくらぶです。
中学受験で有名なSAPIX(サピックス)ですが、ピグマキッズくらぶはSAPIX(サピックス)が行なっている通信教育で、対象学年は小学1年生から小学4年生までになります。
受講可能な教科は国語と数学の2科目のみですが、補助教材も用意されており、添削問題に関しては個別指導で提供しているなどのメリットがあります。
中学受験をする小学生を対象としているため、子どものやる気がなくなってしまわないように問題量や難易度に気を配られていますが、やる気のある子どもにとっては少し物足りない場合もあるようです。
スタディサプリで中学受験をする場合は、応用レベル講座がおすすめとなっています。
中学受験におすすめの通信教育⑩中学受験 スタディ・タウン小学生
中学受験におすすめの通信教育10個めは、中学受験 スタディ・タウン小学生です。
中学受験 スタディ・タウン小学生は算数・理科・社会の3教科を映像授業で提供している通信教育の1つで、首都圏110校もの中学校の入試問題を解説しています。
スタディ・タウン小学生は中学受験向けのコースとはなっていますが、スタディ・タウン小学生のみで中学受検に挑むのは少し難しいとも言えます。
塾に通いながら、自宅での学習の1つとして、スタディ・タウン小学生を利用するという形式がおすすめです。
中学受験の勉強のコツと始める時期
ここまで中学受験におすすめの通信教育を10個紹介してきましたが、ここからは中学受験勉強をする時のコツと、中学受験の勉強を始める時期を解説していきます。
中学受験を検討している方は、参考にしてください。
中学受験の勉強のコツ
中学受験の勉強のコツは、何と言っても基礎学力をしっかり身につけることです。
基礎学力をしっかりと身につけるためには、自宅学習の習慣を身につけ、必ず毎日勉強をする時間を設け、自宅でもしっかり勉強することが欠かせません。
基礎はしっかりとできていると思っていても抜けていることが多いので、受検を検討している場合はまずは基礎をしっかりと身につけ、基礎が身についたらアウトプットを行い、確実に自分のものにしていきましょう。
間違えた問題やわからない問題に関しては、自分1人で解くことができるようになるまでなんども繰り返して学習することが大切です。
復習とインプット・アウトプットを重要視しましょう。
中学受験はいつから始めるべき?
中学受験の対策を始める時期ですが、小学3年生から4年生で始めるケースが多いです。
もちろん、受検対策を始める時期は早ければ早い方がいいですが、遅くても小学4年生までには受検対策を始めましょう。
志望校と現状の自分のレベルを比較したときに差が大きければ大きいほど受検対策に多くの時間を要し、差が少なければよりレベルの高い中学校を志望校に設定することができます。
中学受験に通信教育はおすすめ?通信教育10選|まとめ
今回は、中学受験におすすめの通信教育10選と中学受験の勉強のコツ・始める時期を紹介しました。
通信教育のデメリットをカバーした通信教育であれば保護者のサポートも最低限で抑えることができ、講師に直接質疑応答することも可能です。
また、バーチャル空間で他の生徒との交流をはかれたり、オンライン自習室を利用して仲間と高め合ったりなど、モチベーションアップなどもできるので、通信教育で中学受験を検討している方は、学研のプロ講師が直接授業・指導を行うGakken ON AIRがおすすめです。
体験などもできるので、まずは体験からしてみてはいかがでしょうか?