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スラッシュリーディングとは?中学生でもできるコツとやり方

中学生になると英語の勉強が始まりますが、長文読解を苦手とする子どもが多いですが、長文を正確にかつ速く読むためには、英語を英語の文法の流れで理解することが大切です。

中学生になってすぐのころは「返し読み」という読解方法を学ぶと思いますが、長文でも返し読みをしていると訳せない文章が出てきたり、何よりも読解にかなりの時間がかかってしまいます。

そこで活用してほしいのが「スラッシュリーディング」という勉強法です。

英文を素早くかつ正確に訳すための訓練になるので、長文読解を得意にしたいという方はぜひ実践してみてください。

スラッシュリーディングとは?

英語の勉強用ノート

スラッシュリーディングを簡単に説明すると、英文を速くかつ正確に読むために取り入れる英語の勉強法です。

英文を読解するときに多くの人が英文の順番を組み替えて読解をする「返し読み」で訳していくと思うのですが、スラッシュリーディングでは頭から読んでも英文を理解できるようにしていくという効果があります。

上述の通り、英文を素早くかつ正確に理解するためには、頭から読んでも理解できるようにする必要があります。

スラッシュリーディングは何に役立つ?

スラッシュリーディングは主に以下の4点の効果があります。

  • 英文速読に役立つ
  • 返り読みを防ぐ
  • 英語を理解する速度が上がる
  • リスニング力アップ

英文速読だけでなく、英語の理解力向上やリスニング力アップ等にも役立つので、英語の実力を上げたい方に実践してほしい勉強方法の1つです。

中学生でもできる!スラッシュリーディングのやり方

勉強をしている様子

スラッシュリーディングと聞くと難しそうと思う方が多いと思いますが、やり方さえ理解してしまえば簡単に実践できます。

基本的には、英文を「/」スラッシュで区切って読解をしていくという方法です。

主に区切る箇所は、以下の6箇所です。

  • 文のSVOC
  • 関係代名詞
  • 接続詞の前
  • 前置詞句の前後
  • 準動詞の前
  • コロンやカンマの前

最初は細かく区切るようにしましょう。 慣れてきたら徐々に区切る範囲を広げていきます。

文のSVOCで区切る方法

文のSVOCで区切る方法はその名の通り、英語を構成しているS(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)で区切ります。

SVOCで区切るためには、SVOCを理解して構文を区切ることができるかどうかという力が必要になってくるので、文型の理解ができていないという人は文型から勉強することがおすすめです。

また、このSVOCで区切る読み方は長い長文の時にも活用することができ、学校によっては文型分けがテストで出題される場合もあるので、できるようになって損はないです。

関係代名詞で区切る方法

次は関係代名詞で区切る方法です。

関係代名詞は省略されている場合があるなど、多くの学生が躓く単元でもあるのですが、関係代名詞で区切る癖をつけることで省略されている箇所に気が付くことができたり、動詞なのか関係代名詞なのかの判断ができるようになります。

この時スラッシュの大きさを変えて、文全体は小さいスラッシュ、関係代名詞の中は大きいスラッシュを使用することでより理解を深めることができます。

接続詞の前で区切る方法

接続詞の前で区切る方法もあります。

and,but,for,yetなどの接続詞の前で区切ることで、前後の文章の関係を把握しやすくなるので、長文読解だけでなく、英文読解への理解を深めることにもつながります。

前置詞句の前後で区切る方法

別の方法は、because of,in the case ofなど「前置詞+名詞」の2つ以上の英単語がくっつき、1つの前置詞になる前置詞句で区切る方法です。

前置詞句で区切ることで文書の核が見えやすくなり、どういう構成で文章ができているのかについても把握することができます。

準動詞の前で区切る方法

次に、準動詞の前で区切る方法が挙げられます。

I tried to climb the mountain.

という例文があったとします。

この時、準動詞で区切れる子は、to climbが不定詞であるということに気が付くことができますが、わからない子は「tried」と「climb」と動詞が2つあるぞ?と混乱してしまいます。

このようにスラッシュを入れることで準動詞の役割を容易に把握することができるのです。

コロンやカンマの前で区切る方法

最後にコンロやカンマの前で区切る方法を説明します。

この区切り方が1番簡単で、コロンやカンマの前で区切るだけなのであまり構文や文型への理解が浅い人でも簡単に区切ることができる方法です。

文章が長ければ長いほどコロンやカンマの使われる頻度が高いので、スラッシュを入れるだけで読みやすくなったりします。

スラッシュリーディングのコツと注意点

ビックリマークの吹き出し

ここでは、スラッシュリーディングのコツと注意点を紹介します。

スラッシュリーディングのコツと注意点は主に以下の5点が挙げられます。

  • 綺麗に和訳しないようにすること
  • 曖昧な理解のまま進めないこと
  • スラッシュを次第に減らしていくこと
  • 少し難易度の高い教材を使う
  • スラッシュリーディングの成果が出ているか確認をすること

綺麗に和訳しようとしてしまうと、返し読みになってしまいがちなので、綺麗に和訳する必要はありません

綺麗に和訳する必要がないからと言って曖昧な理解のまま進めてしまっては意味がないので、綺麗に和訳する必要はありませんが、意味はしっかりと把握できるようにしましょう。

そしてスラッシュリーディングの際は、「少し難しいかも」「もうちょっとできるようになってからの方がいいかも」と感じるような、少し難易度の高い教材を使用することがおすすめです。

日常会話や中学校の教材では比較的短めで簡単な文章が多く掲載されており、一度読んだだけでなんとなく意味を理解できるような文章が多いと思います。

簡単に読解できる文章でスラッシュリーディングをしてもあまり意味がないので、一度読んだだけでは意味がわからない文章にスラッシュリーディングをしてこそ実力を身につけていくことができます。

中学生でもできるスラッシュリーディング|まとめ

今回は、中学生でもできるスラッシュリーディングのやり方やコツを解説しました。

英語の長文を素早く、かつ正確に理解するためには返し読みをせずに、英語を英語の順番で理解することが大切です。

そのために行うのが特定の箇所でスラッシュ(区切り)を入れて読解を進める、スラッシュリーディングです。

英語長文は学校の入試だけではなく、定期テストでも頻繁に出題される問題 なので、すらすら読めるようになって損はないので、まずは短めの文章からスラッシュリーディングをはじめて、徐々に慣らしていきましょう。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。