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効率のいい暗記方法は?暗記のコツとおすすめ10選解説

「効率のいい暗記方法はない?」 「覚えたことをすぐに忘れてしまう...」 と勉強するときに悩んでいる方は少なくないと思います。

試験対策には、暗記は欠かせません。特に英単語や漢字、社会や理科の年号や養母、数学や公式など、覚えないといけないものはたくさんあります。

しかし、人間の脳は覚えたことを時間が経つと忘れるようにできているため、記憶力を高めるためにはコツが必要になってきます。

効率重視の暗記に共通するのは『反復学習』

黄色いメガホンを持って応援する女性

暗記をするうえで欠かせないのは「記憶」です。

まず、記憶には【短期記憶】と【長期記憶】の2種類があり、前者は時間経過と共に忘れられ、後者は情報が脳に定着し忘れられることはありません。

習ったことを確実に暗記したいのであれば、長期記憶の方が望ましいのは言うまでもありません。

暗記したい内容を長期記憶にしたい場合、反復学習がポイントになります。

ここでは、効率のいい暗記方法10選を紹介していきますが、どの方法で行う場合も反復して取り組むことが基本です。

効率のいい暗記方法10選

勉強する女性

勉強は時間との勝負です。そのため、効率よく暗記することが必要です。

無理に覚えようとするよりも、少しの工夫を加えることによって記憶に定着しやすくなります。ここでは効率のいい暗記方法10選を紹介していきます。

効率のいい暗記方法①|【ながら暗記】に取り組む

人は五感という嗅覚・視覚・味覚・聴覚・触覚が備わっています。この五感を上手に活用することで暗記の効率が向上します。

例えば国語や英語の本文を記憶したいとき、ただ目で追うだけの黙読では視覚しか使えていませんが、声に出すことで視覚と聴覚の両方を使うことができ、いろいろな感覚が刺激され、通常よりも効率よく覚えることができます。

必ずしも大きな声を出す必要はなく、小さな声でも十分効果はあります

よく言われるように、目で見て暗記するよりも、書きながら覚えるほうが効率的です 書くという行為で脳が刺激され、記憶が定着しやすくなります。

注意点として、ただ書くだけではだめで、書きながら「覚える」ということを忘れないようにしましょう。

また、書きながら声に出すことで視覚・聴覚・触触を使うことになり、より記憶が定着しやすくなります。

体を動かしながら暗記するのも効率がいいです。

体を動かすことで脳が活性化されるため、座ったまま暗記するのではなく、部屋の中を歩きながら音読したり、スクワットしながら覚えるようにしましょう。

毎回体を動かしながら暗記する必要はないですが、良い気分転換にもなるので眠い時や集中できない時にぜひやってみてください。

効率のいい暗記方法②|色ペンを使って暗記する

青いペンや赤いペンなどの色のついたペンを使って暗記すると、効率が上がります。

人間は青色を見るとセロトニンというホルモンが分泌されるため、目が覚めて集中できる、ストレスが解消する、体調が改善するという効果が得られ、暗記力が高められます。

また、重要語句をオレンジ色のペンで書き、赤いシートを使いながら暗記するのも効果的です。

しかし、まとめをつくる場合には、多くの色ペンを使うとどこが重要なのかわからなくなるため、色の使いすぎには注意が必要です。

効率のいい暗記方法③|人に説明しながら暗記する

暗記した内容は、友人や家族に説明するようにしましょう。

相手に伝わるように整理しながら説明しなければいけないため、反復して記憶することにつながります。

相手に上手く説明できなかった場合は、自分もあまり理解していないということなので、改めて復習するようにしましょう。

効率のいい暗記方法④|暗記のアプリを使う

スキマ時間に簡単に暗記ができる暗記のアプリを利用することもおすすめです。

メリットとして暗記のためにノートを持ち運ぶことなく、ノートの作成時間が短縮できることです。

現在はいろいろな学習アプリがあるため自分に合ったアプリを探し暗記をしてみてください。

効率のいい暗記方法⑤|関連したものをまとめて覚える

歴史の時系列や化学の元素記号、英単語など、細かいものを関連させて覚えたい場合、「チャンク化」という方法を試してみるのも良いでしょう。

例えば、歴史であれば世紀ごとでグループ分けしたり、英単語を野菜などでカテゴライズしてみるなど、科目によって様々なやり方があります。

予習・復習にマインドマップやフローチャートを活用して、内容の視覚的な整理を図るのも、暗記に役立つでしょう。

効率のいい暗記方法⑥|付箋を使う

付箋を使った暗記方法も効率のいい暗記方法です。

まずは、表面に単語を書き、裏面に答えを書いてトイレや冷蔵庫・ドアなど日常生活で触れる場所に貼っておき、そこを通るときに解いてみましょう。

単語と意味を答え合わせをして間違えたとこはそのままキープし、正解したものは剥がしてまた違う単語を貼るようにするのがおすすめです。常に10枚前後は貼っておきましょう。

効率のいい暗記方法⑦|タイミングを決めて暗記する

最後は、1日の中で暗記するタイミングを決めて、取り組んでみるのが良いでしょう。

例えば、お腹が空いているときに触れた情報は、内容を問わず「生きるために必要な食に関する情報」と脳が勘違いするため、暗記が進みやすいタイミングと言われています。

そのため、 ・朝食前の15分間でこの範囲を覚える このように、「食事前」に着目した習慣を設定するのがおすすめです。

また、就寝前に暗記した内容は覚えやすいとされているため、このタイミングを活かした暗記習慣をつけるのも良いでしょう。

理由として、寝ている間に脳内の情報整理と記憶の定着が進むからです。

また、食事やお風呂、家事などのやるべきことを終えて、あとは寝るだけの状況であれば、落ち着いた状態になりやすいので、暗記するのに望ましい環境と言えます。

このことから、 ・寝るまでに単語を10個覚える というような就寝前のノルマを試してみるのも、暗記に効果的と言えるでしょう。

効率のいい暗記方法⑧|学習して思ったことを口に出す

「こんな偉業を成し遂げるなんてスゴイ!」「策略にハマって不憫…」など歴史上の偉人のエピソードを知って感じたことはありませんか?

このように、内容から思った感想を声に出すことで、記憶の定着に役立てることができます。

これは、心を動かされることで海馬が刺激され、海馬が「生命維持に関わる情報」と判断し、長期記憶に移行しやすくなるためです。

内容への興味・関心のアンテナを研ぎ澄ませて、充実した暗記タイムを過ごしてみてください。

効率のいい暗記方法⑨|習った内容を自分の言葉で説明できるようにする

内容を自分の言葉を用いて説明するのも、効率的な暗記方法です。

教科書やテキストで使われる言葉は、堅苦しい文体や表現も多く「とっつきづらくて、内容が頭に入りにくい…」という印象を受ける方も少なくないでしょう。

自分にとって分かりやすいワードや簡潔な表現、インパクトのあるフレーズなどで言い換えてみると、暗記の効果を高められるでしょう。

効率のいい暗記方法⑩|こまめな休憩&充分な睡眠をとる

効率のいい暗記には、こまめな休憩と充分な睡眠が必須と言ってもいいでしょう。

五感を活かした暗記を頑張った後は、5∼10分間ほど目を閉じてみてください。 目を閉じている間は、「思考を停止してボーっとする」「瞑想でリラックスする」「内容の復習に集中する」など、自由に好きな時間を過ごしましょう。

視覚から入る情報は全体の80%に及ぶと言われていますが、目を閉じることで、その他の余計な情報をシャットアウトすることができます。

それにより、脳に入れ込んだ内容が残りやすくなり、その定着に集中しようとします。

暗記を1時間するごとに5分間の休憩を取り入れるなど、工夫次第で暗記の質を高めることができるでしょう。

また、睡眠時間が不足していると脳のパフォーマンスが低下し、暗記の定着や学習効率を悪くしてしまいます。

長期記憶として定着させるには、集中できるコンディションで学習に取り組む必要があります。

一夜漬けや詰め込み学習を控え、最適な睡眠時間をしっかり確保できることが理想的です。

シチュエーション別に効果的な暗記のポイント

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次に、試験直前や理解を深めたい場合など、シチュエーションごとに大切な暗記のポイントをまとめました。

効率のいい暗記方法は多くありますが、場面に適した方法を選ぶことで、より効率的に暗記を進めることができるでしょう。

試験直前など、スピード第一で暗記したい場合

試験やテストを目前に控えている方は、教科書や参考書を流し見するやり方をおすすめします。

出題範囲を1ページずつしっかり読むこむのではなく、目で追いながら総復習し、覚えた内容を何度も思い出せるようにするのがポイントです。

繰り返し読む行為でも効果的ではありますが、それよりも【何度内容を思い出したか】を重視してください。

また、この時期は新しい内容の暗記を避け、覚えた内容の定着に専念する方が良いでしょう。

手短に周回することを意識しながら、内容を繰り返し思い出すことで、習ったことを効率的に吸収できます。

少ない情報量をしっかり暗記したい場合

少ない学習内容を確実に暗記したい場合、確認テストを実施して間違えた内容をチェックする方法がおすすめです。

確認テストを実施することで、習った内容の抜け漏れを把握できるだけでなく、苦手分野の整理と内容の定着にも繋がります。

自分と関連性のある内容はすぐ覚えられるのに、未知の事柄や難解そうな文章はすんなり覚えられなかった・・・と感じた経験がある方は、少なくないでしょう。

これは「馴染みのない情報の細部は省略されやすく、似たような概念は混同しやすい」という、人が物事を忘れるメカニズムによるものです。

そのため、苦手分野のピックアップと整理は、定着効果に優れた暗記方法と言えるでしょう。

英単語の暗記する場合、黒ペンで簡易的な表を作成し、間違えた英単語を表すイラストを描くなどの方法を試してみるのもおすすめです。

内容理解を深めながら暗記したい場合

習った内容の理解を深めながら暗記を進めたい場合、③|人に説明しながら暗記するに挑戦してみましょう。

人に説明するためには、頭の中で習った内容整理&「相手を意識した伝え方」をする必要があり、この過程が記憶の定着に役立つのです。

また、この過程を経ることで、自分の中で曖昧だった点や流れを自覚し、はっきりさせることができます。

説明する相手は、人はもちろんですが、見つからない場合はぬいぐるみや愛犬でも良いとされています。

暗記した知識を定着させるには復習が必要

皆で勉強する子供たちと先生 人間の脳は忘れるようになっており、初めて覚えた情報を全て溜め込んでいくと脳はパンクしてしまうため、重要ではない情報は消されていくようになっています。

せっかく暗記した知識を長い期間定着させるためには、復習がとても重要となってきます。ここからは、復習するときのポイントを紹介します。

復習のポイント①|習った直後&1時間後・1日後・1週間後・1ヶ月後を意識する

内容を習った直後と、その1時間後・1日後・1週間後・1ヶ月後を意識して取り組めると、より効果的に復習することができます。

暗記したい情報を知ったら、すぐに脳内で内容を反芻したり、声に出したりしてみましょう。

また、次のページを開く前に、先にインプットしたことをもう一度復習する、という習慣づけるのも望ましいです。

また、適切なタイミングで復習を重ねることで、記憶量のピークを高いコンディションで保つことができます。

復習すればすつほど定着率が高まっていくため、覚え具合に合わせて徐々に間隔を広げると良いでしょう。

復習のポイント②|教科によって復習のタイミングは異なる

勉強している科目が丸暗記する科目なのか、それとも理解をしながら学んでいく科目なのかによって復習する科目は変わっていきます。

漢字や英単語・歴史などの丸暗記する内容については、1日以内に復習をして記憶に定着させた方が良いでしょう。

また、数学や理科などの計算問題などは「なぜその証明や公式が必要になってくるのか」などをしっかりと理解することによって記憶は定着しやすくなります。

効率のいい暗記方法は?おすすめの効率のいい暗記方法10選|まとめ

暗記するときはただ暗記するだけではなく少しの工夫をすることによって、効率のいい暗記ができることがわかりました。

効率のいい暗記方法をおさらいしましょう。

  • 【ながら暗記】に取り組む
  • 色ペンを使って暗記する
  • 人に説明しながら暗記する
  • 暗記のアプリを使う
  • 関連したものをまとめて覚える
  • 付箋を使う
  • 時間を決めて暗記する
  • 学習して思ったことを口に出す
  • 習った内容を自分の言葉で説明できるようにする
  • こまめな休憩&充分な睡眠をとる

暗記するときは自分に合った効率のいい暗記方法で暗記をすることをおすすめします。

また暗記方法をひとつに絞って行うのではなく、何個か組み合わせたり、内容によって使い分けたりして自分だけの暗記方法で暗記をしてみてください。

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効果的な暗記のやり方が知りたい方やわかりやすい授業を受けたい方は、お気軽に『Gakken ON AIR』にお問い合わせください。

山下彰洋
山下彰洋

Gakken ON AIR塾長。塾講師歴22年。迫力満点の熱血授業。わかりやすさだけではなく「考え方」を重視した授業スタイルが人気。算数・数学講師、教室長、研修課長、教務課長を歴任し、現在は学研にてオンライン学習塾の事業責任者を担当。